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【日本人選手の新天地⑥~藤浪晋太郎~】2年ぶりメジャーのマウンドへアピールは順調

2025.2.24 19:39 Monday

 2023年に阪神からポスティング制度を利用してMLBに挑戦。1年目はアスレチックス、オリオールズでプレーした藤浪晋太郎が2年ぶりのメジャーのマウンドに向けてキャンプ地でアピールしている。マイナー契約でスタートした今季、開幕ロースターを勝ち取ることはできるだろうか。

 メジャー1年目の藤浪は、アスレチックスで開幕ロースター入りを果たし、4試合に先発するも結果が出なかったが、中継ぎ転向後は5勝を挙げるなど好投。7月中旬には、地区首位と好調なオリオールズにトレードで移籍し、ポストシーズン進出に貢献した。

 オフにFAとなり、メッツと1年契約を結んだメジャー2年目は右肩痛などもあり、メジャー登板なしという屈辱のシーズンを送った。そして今季はマリナーズとマイナー契約。招待選手として参加しているキャンプでメジャー昇格に向けてアピールしている。初登板となった2月23日(日本時間24日)のダイヤモンドバックス戦では打者4人に対して17球を投げ、奪三振2、無失点、最速98.4マイル(約158.4キロ)を記録するなど順調だ。

 マリナーズは昨季地区2位だったが、勝率でワイルドカードにわずか6厘及ばず、2年ぶりのポストシーズン進出を逃した。今季は目立った補強がないものの、昨季リーグ1位の防御率3.38を記録した先発陣は「投手王国」と呼ばれ、エースのローガン・ギルバートを中心に、2ケタ勝利のルイス・カスティーヨ、ジョージ・カービー、ブライス・ミラー、そして9勝を挙げたブライアン・ウーと充実している。

 藤浪は中継ぎでのロースター入りを目指すが、そこでも生き残りは熾烈。リーグ9位タイの71試合に登板したトレント・ソーントンをはじめ、中継ぎ陣も昨季リーグ2位の失点数と盤石だ。また、藤浪と同じマイナー契約でキャンプに招待されている2010年ア・リーグ新人王のネフタリ・フェリスやオールスター・ゲーム出場経験もあるドリュー・ポメランツなど、実績のある選手との争いも待っている。

 藤浪の初登板のあと、ダン・ウィルソン監督は「とてもいいスタートを切った。この調子を続けてほしい」と期待を込めた。昇格すれば、1996年のマック鈴木をはじめ、佐々木主浩、イチロー、城島健司、岩隈久志、菊池雄星、平野佳寿らに次ぐ12人目のマリナーズ所属の日本人選手となる。2023年に日本人投手最速の102.6マイル(約165.1キロ)を計測した豪腕が再びメジャーのマウンドに帰ってこられるか注目だ。

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