ヤンキースの大黒柱コールが右ひじに違和感 手術の可能性も
2025.3.9 15:17 Sunday
日本時間3月9日、ヤンキースのエースであるゲリット・コールが右ひじの状態について不安を吐露した。コールは日本時間7日のオープン戦に登板後、右ひじの違和感を訴えた。コールは昨季も右ひじの炎症で開幕から2ヶ月の離脱を経験。復帰後はチームのリーグ優勝に貢献したが、今春になって再び右ひじの問題が噴出した。コールは手術の可能性についても「心配している」という。米公式サイト「MLB.com」のヤンキース番記者ブライアン・ホークが報じている。
現在34歳のコールはヤンキースのみならず、球界のエースとして2010年代後半から君臨してきた右腕だ。2023年には待望のサイ・ヤング賞を受賞し、昨季も離脱がありながら17先発で防御率3.41の好成績をマーク。ポストシーズンでも5先発で防御率2.17を記録し、ヤンキースを2009年以来のワールドシリーズに導いた。
短縮シーズンの2020年を除き、2017年から2023年まで毎年30先発以上をこなしてきたタフネスで知られる右腕だが、寄る年の波には抗えないのか、昨季から健康状態に不安が出てきている。昨年3月には右ひじの炎症を起こし、その際は球界のスペシャリストであるニール・エラトラシュ医師のもとに出向き、セカンドオピニオンを求める事態に至った。その際は、エラトラシュ医師から手術なしでもリハビリは可能との診断を受け、昨季は手術を受けずにシーズンを投げ切った。
しかし、2年連続で右ひじの問題を抱えることになった今季はどうなるかわからない。現状、昨季のようにエラトラシュ医師のセカンドオピニオンを仰ぐ予定は決まっていないというが、コールは右ひじの状態についての不安を露わにしている。コールは右ひじの違和感を覚えた7日のツインズ戦では、最速97.6マイル(約157キロ)をマークしていたが、「家に帰るとどんどん痛みがひどくなっていった。金曜日の朝、目が覚めたとき、何かがおかしいと感じた。眠るのが大変だった。不安だった」と徐々に容態が悪化したことを漏らした。
世界一の奪還を狙うヤンキースにとって、大黒柱コール離脱の影響は計り知れない。ヤンキースのローテーションはすでに昨季のア・リーグ新人王ルイス・ヒルの長期離脱が決まっており、コールも抜けてしまえば、弱体化は免れない。ただ、コールは「まだ少し希望はある。専門家の意見を待っているところだ」と、1年以上の離脱を強いられるトミー・ジョン手術という最悪のシナリオを回避し得る望みをまだ保っているようだ。