エンゼルス・菊池は4.1回8K1失点 新球種スイーパーに手応え
2025.3.15 16:40 Saturday
オープン戦【ロイヤルズ9-8エンゼルス】@テンピ・ディアブロ・スタジアム
日本時間3月15日、エンゼルスの菊池雄星がオープン戦に登板。4.1回を投げ、1失点8奪三振の支配的な投球を見せた。菊池は開幕投手に既に任命されており、2週間後に迫る開幕戦へ向け、着々と状態を上げている。MLB公式サイト「MLB.com」が報じている。
菊池は初回、単打と四球で2人のランナーを背負ったが、残る3アウトを全て三振で奪って無失点の立ち上がり。続く2回も単打を許すも無失点。3回も2四球と単打にワイルドピッチが絡み、1点を失った。4回は連続三振で二死までこぎ着けたが、そこから単打を許し、二死走者1塁で一旦降板した。そして5回からマウンドに戻ると、8つ目の三振をゲット。二死から走者を許したところでお役御免となった。今日の菊池は4.1回を投げ、被安打5・四球3と走者を背負う場面は多かったが、結局1失点しか許さず。今春最多となる8三振を奪った。
今日の菊池が特に手応えを感じたのは、新球種のスイーパーだった。スイーパーは従来のスライダーよりも横に大きく曲がり、縦に落ちる成分が少ない球種として定義される。大谷翔平が2023年のWBC決勝の最後の打者マイク・トラウトを仕留める際に用いたことで、一気に市民権を得、注目度が高まっている球種でもある。
菊池の従来のスライダーが時速87マイル(約140キロ)で、横変化量が2インチ(約5センチ)ほどだったのに対し、スイーパーは81マイル(約130キロ)と球速は低いが、16インチ(約41センチ)の曲がり幅を持つ。菊池はこのスイーパーについて通訳を介して「スイーパーはポケットにしまっておける球種。使うスポットを選んで投げているだけ。いろいろいじるというわけではなく、いつ使うべきかをしっかり把握しているだけだ」とコメント。メインウェポンとは言わないまでも、状況を見ながらスイーパーの効果的な用途を探っているようだ。
菊池は今日がスプリングトレーニング2登板目。しかし、日本時間28日に控える自身初の開幕戦登板には十分な仕上がりで臨めそうだという。次の登板はスプリングトレーニングではなく、マイナーの試合か模擬試合になると予想している。菊池は次回登板について「90球くらいは投げたい。その数を確実に達成できれば、開幕戦に間に合う」とコメントした。