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通算208発の大砲ギャロが投手転向 本人がXで発表

2025.3.17 06:24 Monday

 日本時間3月17日、ホワイトソックスはマイナー契約からメジャー昇格を目指していた一塁手/外野手ジョーイ・ギャロをリリースした。驚いたことに、ギャロはその直後に自身のSNSで投手への転向を発表。オールスター選出、ゴールドグラブを共に2度記録し、通算208本塁打を積み重ねた大砲の突然の転身は、球界を大いに驚かせている。

 現在31歳のギャロは2012年にレンジャーズにドラフト1巡目で入団。その圧倒的なパワーで球界屈指の有望株と評価され、21歳でメジャーデビューを果たすなどそのキャリアは順風満帆だった。さらにレギュラー獲得後にはいきなり2年連続で40本塁打以上を記録。2019年と2021年にはオールスター、2020年と2021年にはゴールドグラブに選出された。

 しかし、2021年途中に低迷中のレンジャーズからヤンキースへと移籍すると、この移籍を機にキャリアは暗転。ヤンキースでは活躍できず、その後ドジャース、ツインズと渡り歩き、昨季はナショナルズでプレーしたが不調に喘いだ。76試合に出場するも、自慢のパワーはかげり、本塁打はわずか10。OPS.630はギャロのMLB定着以来、最低の数字だった。

 もはやメジャー契約をもらうこともなくなったギャロは、今春からホワイトソックスにマイナー契約で加入していた。しかし「彼は代理人を通じて、メジャーリーグのチームでうまくいかなかった場合、投手側を検討するつもりだと伝えていた」と、このときから既に投手転向を睨んでいたようだ。

 そしてギャロは今春、打撃不振に陥った。20打数で安打はわずか2。全盛期は球界随一と評されたパワーでも、長打なしの有り様だった。そしてホワイトソックスの副GMであるジョシュ・バーフィールドは「今日、彼の方からリリースを頼んできた」と、ギャロ自ら打者としてのキャリアに終止符を打ったことを明かした。

 昨今、野手から投手転向を目指す例は少なくない。先日もガーディアンズが外野手として活躍したタイラー・ネイクインと投手としてのマイナー契約を結んだばかり。ギャロも外野手として強肩で鳴らした選手であり、2度のゴールドグラブ獲得もその強肩による部分も大きかった。投手転向は決して無謀な挑戦ではないだろう。

 通算三振率38.0%、通算939試合で1292三振を喫するなど、打者としては三振の多さでも知られてきたギャロ。投手に転向し、反対の立場で奪三振ショーを見せられるだろうか。

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