史上初・日本人開幕投手対決 パブリックビューイング・レポート
2025.3.20 12:01 Thursday
3月8日〜19日、東京スカイツリータウン®で開催された「MLB Tokyo Series Fan Fest presented by Guggenheim」。18日の開幕戦では、OBの斎藤隆さんとお笑い芸人の井戸田潤さんをゲストに迎えてパブリックビューイングが行われ、会場は球場さながらの熱気に包まれた。
会場のスカイアリーナには、フィールドのダイヤモンドをイメージした空間が設置。そのほか、カブスの本拠地リグレー・フィールドをイメージしたフォトスポットなどが登場し、思い思いに記念撮影する様子が見受けられた。
ワールドチャンピオンに贈られる「コミッショナーズ・トロフィー」やワールド・ベースボール・クラシックの優勝トロフィーといった貴重な展示物もズラリ。
さらに、試合観戦のお供にぴったりなスタジアムグルメの定番メニューも販売された。バンズにこんがり焼けたソーセージを挟み、2種類のチーズがトッピングされたホットドッグは、現地の雰囲気を味わえる一品。また、野球ボールがモチーフのバニラアイスがトッピングされたクロッフルなど、見た目も楽しいスイーツも提供された。
試合開始直前になって小雨が降り始めたものの、MC・福田太郎さんのアナウンスで登壇した斎藤隆さんは「僕が所属していた頃よりさらに豪華になったドジャースが来ていて、みなさんの興奮が伝わってきています」と会場の熱気を感じ取っていた。井戸田潤さんも「試合が熱くさせてくれると思います」と、プレイボールの時を待つ。
そして19時10分、カブス・今永昇太、ドジャース・山本由伸の日本人投手による投げ合いで幕が上がると、会場に集まった国内外のファンは目を輝かせながら戦況を見つめた。
初回の先頭でいきなり「今永昇太対大谷翔平」の日本人選手対決が実現。「真っすぐで勝負するのではないか」と斎藤さんが予測した通り、第1打席はストレートでセカンドゴロに仕留めた今永に軍配が上がった。
1回裏の山本由伸と鈴木誠也による対戦では、山本がストレートで鈴木のバットを折り、ショートフライに。走者を出すも無失点で立ち上がった山本を、斎藤さんは「セットポジションの方がバランスがいいですね。コントロールが安定しています」と評価。
試合は2回裏、ミゲル・アマヤのタイムリー二塁打でカブスが1点を先制。今永は四球を与えながらもドジャース打線に安打を許さず、4回69球無安打4四球2奪三振無失点と好投した。今永の投球について聞かれた斎藤さんは「カブスが2番手に代わってから、ドジャースが点を取りましたが、その打線をそれまで抑えていたというのは彼のすごさですよね。最初の大谷選手との対決では、変化球が引っかかっていたこともあり、真っすぐで押していました。大谷選手も真っすぐが来るのはわかっていたと思いますが、それでも打ち取ることができた。真っ向勝負できた強さもありましたね」と絶賛した。
会場が最も沸いたのは5回表。一死1塁から大谷が安打で好機を拡大すると、続くトミー・エドマンのタイムリーで同点に。さらに、内野ゴロからの悪送球、ウィル・スミスのタイムリーでドジャースが2点を勝ち越し。先発の山本は直後の5回裏をわずか9球で片付け、5回72球3安打1四球4奪三振1失点と勝利投手の権利を持って降板した。
6回以降もリリーフ陣が無失点でつないだドジャースは、9回表にテオスカー・ヘルナンデスのタイムリーで3点差に広げると、その裏をタナー・スコットが三者凡退で締め、4対1で勝利。山本が日本人4人目となる開幕戦先発勝利を手にした。
また翌19日はドジャース・佐々木朗希がメジャーデビュー登板で3回1失点。打線はエドマン、キケ・ヘルナンデス、大谷に本塁打が生まれるなど、6対3でドジャースが「MLB東京シリーズ」2連勝を飾っている。
オープニングゲームから熱戦が繰り広げられた2025年シーズンのMLB。これからどんなドラマが待っているのか。今年も大いに盛り上がること間違いなしだ。