【2025年シーズン展望~ナ・リーグ西地区~】2年ぶりのシーズン100勝へ 地区4連覇へ死角なし
2025.3.24 17:48 Monday
東京シリーズで連勝し、ひと足先に2勝のアドバンテージを持ったドジャースは地区4連覇、さらに今世紀初のワールドシリーズ連覇に向けて順調なスタートを切った。直近12年連続でポストシーズンに進出し、11回地区を制したドジャースに死角はなさそうだ。
まず、データサイト「ベースボール・プロスペクタス」の成績予測システムである「PECOTA」が3月23日(日本時間24日)に更新した順位予想を見てみよう。
1 ドジャース(104.3勝57.7敗/勝率.644/ポストシーズン進出確率99.9%)
2 ダイヤモンドバックス(87.2勝74.8敗/勝率.538/ポストシーズン進出確率64.2%)
3 パドレス(85.8勝76.2敗/勝率.530/ポストシーズン進出確率56.3%)
4 ジャイアンツ(77.6勝84.4敗/勝率.479/ポストシーズン進出確率12.6%)
5 ロッキーズ(55.3勝106.7敗/勝率.341 /ポストシーズン進出確率0.0%)
昨季は98勝で4年連続のシーズン100勝突破はならなかったが、3年連続でナ・リーグ西地区を制覇し、4年ぶり8度目のワールドシリーズ制覇も果たしたドジャース。今季も強さは変わらず、今世紀初のワールドシリーズ連覇に向けて投打とも最強の布陣を揃えている。
日本開幕戦「MLB東京シリーズ」では、体調不良だったムーキー・ベッツと左肋骨の違和感を訴えたフレディ・フリーマンがともに2試合を欠場したが、打線がつながり、カブスに2連勝と王者の意地を見せた。そして、オフにさらに層を厚くしたのが先発投手陣だ。
昨年11月にジャイアンツからFAとなったサイ・ヤング賞2度の本格派左腕ブレイク・スネル、今年1月には佐々木朗希を獲得。開幕戦では山本由伸が5回1失点で勝利投手となり、2戦目では佐々木が3回1失点でメジャーデビューを果たした。本国開幕戦はスネルが開幕投手を務め、2戦目に山本、3戦目は佐々木と豪華な布陣が発表されるなど、地区制覇に向けて死角は見つからない。
2位予想のダイヤモンドバックスは自慢の強力打線で昨季はメジャー最多得点をマークしたが、今季は70点以上減少と予想。しかし、ガーディアンズからトレードで獲得したジョシュ・ネイラーが昨季31本塁打の打棒を発揮できれば、相手投手には脅威となる。
課題だった先発陣はオリオールズからFAとなった2021年サイ・ヤング賞受賞のコービン・バーンズを獲得。開幕投手は3年連続3回目のザック・ギャレンが務める。
本日の更新で2位から3位に順位を落としたのはパドレスだ。昨季24本塁打のジュリクソン・プロファーがFAでブレーブスへ移り、そのレフトには昨季途中までドジャースでもプレーした好守のジェイソン・ヘイワードを迎え入れたが、打力の低下は抑えられそうにない。
そして、ここにきて右ひじに炎症を抱えるダルビッシュ有とマット・ウォルドロンが開幕を故障者リスト入りして迎えることになった。レッドソックスからFAとなったニック・ピベッタを補強しているものの、スタートから苦戦しそうだ。
ジャイアンツはブリュワーズからFAとなった昨季32本塁打、112打点のウィリー・アダメスを獲得したが、スネルの退団で得失点は相殺されそうだ。投手陣では開幕投手のローガン・ウェブに続く2番手を務めるアストロズからFAで加入のジャスティン・バーランダーと、3番手ロビー・レイのサイ・ヤング賞コンビのピッチングがカギとなる。
5位は昨季まで3年連続最下位となったロッキーズ。ジャイアンツからFAとなったタイロ・エストラーダを迎えたが、オープン戦で死球により右手首を骨折し、復帰は4月以降となる見込みだ。