アストロズの有望株キャム・スミスが開幕ロースター入り決定
2025.3.26 11:38 Wednesday
日本時間3月26日、アストロズのクラブハウスに女性が現れた。その女性を見た瞬間、何かを察して泣き崩れた選手がいた。球団ナンバーワン有望株のキャム・スミスだ。その女性はスミスの母親だったのである。これはジョー・エスパーダ監督による粋な計らい。エスパーダ監督は以前から「自分がメジャー昇格を伝えられたときには真っ先に家族に伝えたい」という考えを持っており、今回はスミスの母親からスミス自身にメジャー昇格を伝えてもらうという素敵なシーンを演出した。
現在22歳のスミスは昨年のドラフト1巡目(全体14位)指名でカブスに入団。昨季はマイナー3階級合計で32試合に出場し、打率.313、7本塁打、24打点、OPS1.005と自慢の強打を発揮した。しかし、昨年12月にカイル・タッカーとのトレードでイサーク・パレイデス、ヘイデン・ウェスネスキーとともにアストロズへ移籍することに。本職は三塁だが、オープン戦15試合で打率.342、4本塁打、11打点、OPS1.130と打ちまくったことにより、急遽外野手としての起用がテストされ、最終的にはチームの正右翼手としての開幕ロースター入りが決定した。
メジャーでの背番号は「11」に決定。昨季までタッカーが守っていたアストロズの右翼は、タッカーとのトレードで加入した強打のプロスペクトに引き継がれることになった。スミスは「この機会を得ることができて本当に感謝している。夢が叶ったんだ。今はたくさんの感情が渦巻いていて、とても興奮しているから息が持たないよ」とコメント。なお、スミスはドラフトで指名を受けたあと、マイナーで32試合しか出場していないが、これより少ない試合数で開幕ロースター入りを果たした野手は1986年レンジャーズのピート・インカビリアと1990年ブルージェイズのジョン・オルルドしかいない。開幕スタメン入りが濃厚なスミスだが、チームの期待に応える活躍ができるか注目だ。