試験導入されたABSチャレンジ制度 判定変更の割合は52.2%
2025.3.27 10:02 Thursday
日本時間3月27日、MLB機構は今春のオープン戦で試験導入されたABSチャレンジ制度の結果について、詳細なデータを発表した(ABSはAutomated Ball-Strike Systemの略)。チャレンジが成功してボール/ストライクの判定が変更された割合は52.2%で、昨季のマイナーAAA級で記録された50.6%よりも上昇。攻撃側のチームのチャレンジ成功率は50.0%にとどまったが、守備側のチームのチャレンジ成功率は54.4%に上った。
今春のオープン戦では設備が整っている13球場でABSチャレンジ制度が試験導入され、オープン戦全体の約6割の試合をカバーした。ABSチャレンジ制度では打者・投手・捕手にチャレンジの権利が与えられているが、捕手がチャレンジした際の成功率が56%とかなり高かった。打者の成功率は50%、投手の成功率は41%にとどまっている。また、ボール/ストライク判定に対してチャレンジが乱発されることはなく、約8割の試合でチャレンジ回数は5回以下だっとという。
チャレンジ1回あたりの所要時間は13.8秒で、これは昨季のマイナーAAA級で記録された16.6秒から短縮されていた。1試合あたりの平均チャレンジ回数は4.1回だったため、試合全体で見てもチャレンジに要した時間は平均1分未満ということになる。その結果、オープン戦の平均試合時間も2時間38分とボール/ストライク判定のチャレンジの影響で大きく延びるようなことはなかった。また、全体の傾向としては、深いカウントでチャレンジが行われることが多く、試合序盤のほうが試合終盤よりもチャレンジの成功率が高かったようだ。