ドジャース・佐々木 フィリーズ打線相手に健闘 数字で見る改善の跡
2025.4.6 10:10 Sunday
【ドジャース3-1フィリーズ】@シチズンズ・バンク・パーク
日本時間4月6日、佐々木朗希をはじめとするドジャース投手陣がフィリーズ打線を抑え込み、3連戦の戦績を1勝1敗のタイに戻した。ドジャースは先発の佐々木から4投手の継投で、強力フィリーズ打線を4安打1得点と圧倒。打線もフィリーズ先発のアーロン・ノラにキケ・ヘルナンデスとマイケル・コンフォートが一発を浴びせ、3得点を挙げた。ドジャースの大谷翔平は3打数無安打に終わっている。
先発の佐々木朗希は4回1失点3安打2四球4三振という投球内容だった。東京シリーズのカブス戦、そして30日のタイガース戦と比べると、苦しんでいたコントロールは改善された。ストライク率で見ると、カブス戦が44.6%、タイガース戦が52.4%、そして今日のフィリーズ戦が60.2%だった。
球種別で見ると、特に4シームのコントロールが改善されている。MLB公式のデータサイト「ベースボール・サーヴァント」によると、今日の4シームのゾーン内投球率(Zone%)は71%。過去2登板では4シームのゾーン内投球率は47.1%に過ぎなかったことからすれば、これは大きな上昇だ。
4シームをいつでもゾーンに投げ込めるコントロールを取り戻したことで、佐々木最大の武器であるスプリッターも活きた。過去2登板でスプリッターの投球割合は24.8%だったのが、今日の登板では41%に上り、自己最多5つの空振りを奪った。4シームでカウントを組み立てられるようになったことで、投手有利なカウントに持ち込める機会が増加。ボール先行のカウントで投じられた球数は、29球(56球中)→32球(61球中)→16球(68球中)と減っている。ストライク先行のカウントが増えたことで、落ち幅の大きいスプリッターを投げ込める機会も増えたということだろう。
ただ、改善が見られたとはいえ、まだまだ期待されたパフォーマンスには遠いのが現実だ。佐々木は5回、走者2人を置いた状態で降板。その後、2番手アンソニー・バンダのピンチを脱する好リリーフ(バンダには3勝目が付いた)と、3番手ベン・カスパリウスの2イニングのパーフェクトリリーフ、そして4番手として3三振を奪ったアレックス・ベシア、5番手としてわずか3球で9回をクロージングしたタナー・スコットら、今日もブルペン陣の奮起に助けられた。デーブ・ロバーツ監督も「MLB.com」に対して「ある程度の成功を収め、リードして試合を終えたことは間違いなく大きなプラスだったと思う。彼にとって次の試合に向けた基礎となるだろう」と今後に期待を寄せるコメントを残した。