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「球界最速の男」レイズのシンプソンがメジャー昇格 昨季104盗塁

2025.4.19 10:14 Saturday

 日本時間4月19日、「球界最速の男」がメジャー初昇格を果たした。レイズが故障者の穴埋めのため、有望株のチャンドラー・シンプソンの昇格を発表。シンプソンは過去2年間、マイナーで198盗塁を決めた驚異的な脚力の持ち主で、さらにヒットツールや守備力の評価も高い期待の若手選手だ。期待の韋駄天は、外野手に故障者が相次ぐレイズの救世主となれるだろうか。米公式サイト「MLB.com」が報じている。

 レイズは開幕ロスターに名を連ねた3人の外野手が既に戦線を離脱。正右翼手ジョシュ・ロウ、正中堅手ジョニー・デルーカが早々に離脱し、さらに彼らの代役として機能していたリッチー・パラシオスまでもが今日再びの故障者リスト入りが決定していた。

 このような差し迫った状況から、シンプソンの昇格は穴埋め要員としての意味合いが強い。レイズのエリック・ニアンダー編成本部長は「彼は最良の選択肢だと思うし、メジャーリーグでフィードバックを得ることは価値がある」と、シンプソンがレイズの球団内で残されたベストの選手だったことを明かした。また、正右翼手ロウの復帰は目前と見られており、シンプソンはマイナーにとんぼ返りとなる可能性もある。ただ、ニアンダー編成本部長は「チャンスがあることは分かっている。そのチャンスから得たフィードバックによって、今後の展開を決めていく」と、シンプソンの活躍次第でメジャーに留まる可能性もあることを示唆した。

 シンプソンはメジャーでその実力を発揮できるだろうか。少なくとも、脚力だけは問題ないだろう。昨季はA+とAAで110試合に出場し、104盗塁をマーク。この活躍から、まだメジャーデビューしていないにもかかわらず、シンプソンは「球界最速」との評判を獲得するようになった。また、その脚力も活かし、打席では空振りを避けて多くのコンタクトを生み出し、内野安打も多く放っている。結果、昨季は打率.355、出塁率.410、OPS.807をマーク。初のAAAでプレーする今季も、打率.301を残している。一方で、出塁率は.325、OPSは.654にとどまり、昨季の活躍を再現とまではいっていない。

 MLBでシーズン100盗塁以上を記録したのは、1987年のビンス・コールマンが最後だ。「球界最速の男」の大台突破に期待したい。

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