全体1位コンビが躍動 タイガースが3連勝でア・リーグ最高勝率に
2025.4.20 09:51 Sunday
【ロイヤルズ1-3タイガース】@コメリカ・パーク
日本時間4月20日、タイガースが元全体1位コンビの投打にわたる活躍でロイヤルズを下し、3連勝を挙げている。タイガースは7回、スペンサー・トーケルソンの7号3ランで決勝点。投げてはケーシー・マイズが7回1失点の好投を見せ、3勝目をマークした。ロイヤルズは2枚看板の1人セス・ルーゴが粘投も、課題の貧打がまたも顔を覗かせた。タイガースが3連勝でア・リーグ中地区首位を堅持する一方、ロイヤルズは泥沼の6連敗に苦しんでいる。
タイガースの先発は2018年ドラフト全体1位のケーシー・マイズ。マイズは変化量が改善された4シームを軸にロイヤルズ打線を打たせて取り、7回まで88球の省エネ投球を披露した。得点圏に走者を進めたのは2度のみで、最大のピンチだった5回二死1・2塁で打者ボビー・ウィットJr.の局面も、レフトライナーに抑えて無得点。7回にフレディ・ファーミンにソロ本塁打を被弾したが、トータルでは7回1失点3三振無四球と安定した投球を見せた。今季は4先発をこなして防御率わずか2.22と、ついに全体1位の才能開花の予感が漂っている。
そしてマイズを援護したのは、こちらも2020年ドラフト全体1位のスペンサー・トーケルソンだった。今季初めて2番でスタメン出場したトーケルソンは、こちらも珍しく1番に入ったケリー・カーペンターがお膳立てしたチャンスに応え、二死1・2塁から7号先制3ラン。ロイヤルズ先発のルーゴに対し、タイガースは過去5戦で一度も敗北を付けられたことがなかった。今日もルーゴは7回途中までタイガース打線相手に好投したが、トーケルソンはそのたった1球の失投を逃さなかった。伸び悩む期間も長かったトーケルソンは、今季OPS1.049とついに覚醒の兆しを見せている。タイガースで開幕から21試合で7本塁打放ったのは、三冠王を受賞した2012年のミゲル・カブレラ以来のことだ(米公式サイト「MLB.com」より)。
ア・リーグ最高勝率タイの13勝8敗(勝率.619)と出だしは快調なタイガース。投手ではサイ・ヤング賞のタリック・スクーバル、打者ではオールスター選出のライリー・グリーンと投打の核となる選手が確立された一方で、開幕前は層の薄さが懸念されていた。しかし、マイズとトーケルソンの“全体1位コンビ”についにブレイクの兆しが見え、その問題は解消されつつある。期待外れの烙印を押されかけていたマイズとトーケルソンは、ここからかつて期待されたスター街道に戻ることができるだろうか。