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レッドソックスの一塁手・カサスが今季全休 吉田への影響は

2025.5.4 07:59 Sunday

 日本時間5月4日、レッドソックスの正一塁手トリストン・カサスが左膝の負傷で今季全休が決まった。カサスは3日の試合で投手ゴロを放った際、一塁を踏む場面で転倒し、途中交代していた。正一塁手、そして期待の大砲候補を失ったことは、肩の負傷からの復帰を目指す吉田正尚の起用法に影響するだろうか。米公式サイト「MLB.com」が報じている。

 25歳のカサスは2023年に24本塁打、昨季は13本塁打を放ったレッドソックス期待の大砲候補。今季はここまで29試合で3本塁打、打率.182、OPS.580とスロースタートに苦しんでいた。3日のツインズ戦の2回、カサスは投手ゴロを放つと、一塁を踏むところで転倒。このプレーで左膝蓋腱断裂を負い、きょうになって今季全休が発表された。

 カサスの代役は短期的にはロミー・ゴンザレスが務める可能性が高いと、「MLB.com」は報じている。さらにユーティリティのエイブラハム・トロもメジャーに昇格している。CBO(チーフ・ベースボール・オフィサー)のクレイグ・ブレスロウ氏、アレックス・コーラ監督の両方が「型破りな選択肢を検討するのは時期尚早」であると示しており、主力選手あるいは有望株の一塁コンバートの可能性は低いかもしれない。外野手の有望株ロマン・アンソニー、そして遊撃手の有望株マルセロ・マイヤーを一塁にコンバートした上でデビューさせるのは現実的ではないだろう。

 考えられる選択肢の1つが、DHのラファエル・デバースを一塁に回すことだ。本職が三塁手のデバースは今季、アレックス・ブレグマンの加入でフルタイムのDHに。ただ、ブレスロウ氏は「今はそれについて話す立場にない」と当面のコンバートを否定。ただ「しかし、もちろん社内で話し合い、短期的な解決策、そして長期的に見て持続可能と思われる解決策を見つけるために最善を尽くす」と、それが覆る可能性もある。

 デバースが一塁にコンバートされれば、吉田正尚がDHとして復帰可能になる。吉田はスプリング・トレーニングでも打者として好調を維持していたが、右手関節唇の故障で守備に就くことができないという理由でリハビリを継続中。MLBの舞台で2年続けて平均以上の打撃成績を残し、昨季はカサスとほぼ同等の攻撃貢献を示した吉田をあてがえば、カサス離脱の穴は最小限に収まるはずだ。

 ただ、現場のコーラ監督はより否定的な立場のようで「今のところ、私の方からはノーだ」とコメント。デバースはブレグマンの加入によって渋々ながら三塁からの転向を認め、DHのルーティーンに適応したばかり。チームの看板選手にこれ以上無理を強いたくない事情もあるかもしれない。さらに一塁へのコンバートは決して容易な作業ではないと指摘している。

 主力打者が離脱したものの、吉田のプレータイムは依然不透明な状態のままのようだ。

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