スクーバルが圧巻の奪三振ショー タイガースがMLB最高勝率
2025.5.10 10:19 Saturday
【レンジャーズ1-2タイガース】@コメリカ・パーク
日本時間5月10日、タイガースのタリック・スクーバルが圧巻の投球でレンジャーズ打線を封じ、チームの5連勝に貢献した。スクーバルは今季のMLB最多の32個の空振りを1試合で奪い、7回1失点12三振無四球の快投で4勝目(2敗)をマーク。一方のレンジャーズ先発のパトリック・コービンも7回2失点と好投したが、ディロン・ディングラーとコルト・キースに浴びたタイムリーが仇となり、2敗目(2勝)を喫している。タイガースはこれでMLB最速で26勝目に到達し、勝率もMLB最高の.667に達した。
昨季のサイ・ヤング賞投手による圧巻のパフォーマンスだった。スクーバルは初回から100マイルに達する4シームをゾーン上辺に集め、落差の大きいチェンジアップを低めのボールゾーンに落とし、三振の山を築いた。投球の4割を占めた4シームでは13個、3割を占めたチェンジアップでは11個、そしてシンカーでも7個の空振りを奪うなど、ほぼ速球とチェンジアップだけでレンジャーズ打線を圧倒した。
絶対的エースを援護したいタイガース打線は2回、二死1塁から女房役ディロン・ディングラーが左中間へ二塁打。レンジャーズの左翼手ワイアット・ラングフォードはスライディングキャッチを試みたが、捕球できず。打球が転々としたわずかな間を一塁走者のコルト・キースは逃すことなく、本塁まで一気に生還した。そして4回にはそのキースが二死2塁の好機で打席に立ち、2点目をもたらすタイムリーを放った。
レンジャーズは6回一死1・2塁から、1番サム・ハガーティがライト前にテキサスヒットを放ち、その間に二塁走者ジョシュ・スミスが好走塁で生還。しかし、スクーバルからはその1得点がやっと。スクーバルの後を引き継いだトミー・ケインリー、ウィル・ベストにも無失点でリレーされ、1対2で敗れ、3連敗となった。
一方、タイガースは破竹の5連勝でMLB最高勝率に躍り出た(その後、ドジャースも勝利して同率に)。原動力の1つは、絶対的エースのスクーバル。スクーバルは過去6先発で50三振を奪い、与えた四球はわずかに1。この「6先発のスパンで50三振以上、1四球以下」は過去125シーズンでこれまで6人しか達成者がいない。ちなみに、このなかには2019年のダルビッシュ有も名を連ねている(米公式サイト「MLB.com」のサラ・ラングス記者より)。