ドジャースが鮮やかな逆転勝利 2点ビハインドの8回裏に3得点
2025.6.6 08:01 Friday
【メッツ5-6ドジャース】@ドジャー・スタジアム
日本時間6月6日、メッツとドジャースによる昨季のナ・リーグ優勝決定シリーズのリマッチ4連戦は、ドジャースが逆転勝利を収めた。終盤に差し掛かるまでメッツ先発のデービッド・ピーターソンが7回3失点の好投でメッツに主導権をもたらしていたが、ピーターソン降板後に流れが急変。2点リードの8回に投入したリード・ギャレットが3失点と乱れ、ドジャースに6対5と逆転を許してしまった。これでメッツとドジャースによる直接対決は、ロサンゼルスでの4連戦は2勝2敗で終了。レギュラーシーズン中の全7戦ではメッツが4勝3敗と勝ち越すこととなった。
先手を取ったのはメッツだった。2回、4番ピート・アロンソの右中間への15号ソロで幸先良く先制。そして3回には1番ブランドン・ニモが10号ソロ、2番スターリング・マルテが4号ソロを二者連続で放ち、さらに満塁のチャンスを作る。そして一死満塁のチャンスで7番ブレット・ベイティが犠牲フライを放ち、ドジャース先発のランドン・ナックから4得点目を挙げた。
ドジャースもすぐさま反撃に出る。3回一死1塁から1番大谷翔平がしぶとい単打を放って一死1・3塁のチャンスを作ると、2番ムーキー・ベッツがタイムリー二塁打、3番ウィル・スミスがタイムリー、そして内野ゴロの間に3点を返した。
1点差に詰め寄ったドジャースだったが、その後は終盤まで均衡を崩すことはなかった。メッツ先発のデービッド・ピーターソンが、8回途中2失点の快投を見せた前回のドジャース戦に引き続き、ドジャース打線を翻弄。シンカー、スライダー、4シーム、チェンジアップ、カーブの5球種を満遍なく投じ、必要な場面で自在にゴロアウト・三振を奪った。
ピーターソンが7回まで投げ抜いて3失点の好投を見せると、打線も終盤に追加点。8回、二死2塁で3番フアン・ソトが敬遠され、打席には二死1・2塁で絶好調の4番アロンソが入った。アロンソは初球をライトへのタイムリーとし、即座に敬遠策の代償を払わせることに。
2点リードを得たメッツは8回、勝ちパターンのリード・ギャレットを投入。しかし、そのギャレットが誤算だった。先頭に四球、そして続く3番スミスにタイムリー二塁打でまず1失点。そして一死3塁となってから5番アンディ・パヘスがサードゴロを放つと、メッツの三塁手ベイティがこれをショートバウンドの悪送球。投手のギャレットが逸れたバックホームをカバーしたものの間に合わず、ドジャースは同点に追いついた。その後、二死1・2塁となってから8番マイケル・コンフォートもタイムリーを放ち、ドジャースはこの回6対5と逆転に成功。そのまま直後の9回裏は守護神タナー・スコットを投入して逃げ切った。
ドジャースの大谷翔平は「1番・DH」でスタメン出場。第1打席はスライダーに空振り三振、第2打席はセンターへの単打、第3打席はライトへの単打、第4打席はスライダーで見逃し三振と、前回登板では4打数3三振と苦しんだピーターソン相手に2本の安打が飛び出した。今季成績は打率.295、OPS1.037となっている。
また、メッツのフランシスコ・リンドーアは、前日の試合で右足の小指に死球を受けて骨折。しかし、リンドーアは故障者リストに入ることはなく、数日以内に復帰する予定だという。リンドーアは2022年にもドアに挟むアクシデントで中指を骨折した経験がある。しかし、その時も故障者リストには入らず、わずか1試合の休養のみで出場を強行。その時も打撃不振には陥ったものの、リンドーアの遊撃守備がもたらすインパクトは大きかった。リンドーアは「骨が完全に治るまでには6週間かかると思う。3年前にも指を怪我したことがあるが、今でも時々痛みを感じる。自分の体に頼るということはそういうことだ。プロのアスリートなら、そういうことは避けられない」と、出場への執念を垣間見せた。