English Español 韓国語

ホワイトソックスの有望株ティールがメジャー昇格へ 23歳の強打の捕手

2025.6.6 16:34 Friday

 日本時間6月6日、ホワイトソックスが球界No.29有望株カイル・ティールを昇格させると、米公式サイト「MLB.com」などが報じている。ホワイトソックスはチーム成績こそ低迷しているが、昨今の解体トレードの成果もあってファーム層はタレント揃いで知られている。そのタレント揃いのファームでも一際高い評価を受ける捕手ティールがメジャーに合流し、将来の再建脱出を睨んでいる。

 現在23歳のティールは、2023年ドラフト1巡目(全体13位)の高評価でレッドソックスに入団。レッドソックスのマイナーでは2年間でAAA級まで昇格するなど、順調にメジャーリーガーへの道を歩んでいた。そして昨オフ、ギャレット・クローシェの対価の目玉としてレッドソックスからホワイトソックスへ移籍。今季はホワイトソックスのAAA級で50試合に出場して8本塁打、打率.295、出塁率.394、OPS.886を記録するなど、順調な適応具合を示していた。

 球界29位の評価を受けるティールの強みは、高い打力だ。スプリング・トレーニングでは練習試合で佐々木朗希(ドジャース)から本塁打を放ったこともある。年間20本塁打を期待できるパワー、アベレージを期待できる安定したスイング、そして優秀な四球率を残せるアプローチの良さなど、打者として必要なスキルが全て備わっている。さらに捕手の守備力の方も運動能力の高さ、正確な送球に高い評価を受ける。

 ただし、ホワイトソックスがどのようにティールを起用していくかはまだ不透明だ。現段階でメジャーでは有望株エドガー・クエロが正捕手を務め、26歳のコリー・リーがバックアップを担っている。打力を活かしてティールを一塁起用する可能性も考えられるが、捕手コーチのドリュー・ブテラは「彼は運動能力が高く、必要な要素をすべて備えている。間違いなく、彼は正しいポジションにいる」とティールの捕手守備を絶賛。さらに先輩のリーも、ティールの守備に太鼓判を押している。ここであっさりと一塁にコンバートする可能性は低いだろう。

 今後、ティールと将来の正捕手を争うかもしれないクエロは、2023年にルーカス・ジオリトとのトレードでエンゼルスから加入した22歳。ティールと同じくマイナーでは打力を買われ、メジャーでは今季出塁率.341と打撃ではまずまずの適応を見せている。しかし、捕手守備はまだ発展途上のようだ。クエロとティールのどちらが将来の正捕手になるのか、どちらかがトレードされるのか、あるいはコンバートされるのか。現時点では不透明な部分が多いが、この2人の若手捕手による切磋琢磨は、オーナー交代が発表されたホワイトソックスファンにとって新たな希望になりそうだ。


spotvnow