スクーバルがまた快投 カブス・鈴木は本塁打性の打球2本がアウトに
2025.6.7 14:08 Saturday
【カブス1-3タイガース】@コメリカ・パーク
日本時間6月7日、鈴木誠也が所属するカブスは今日からメジャー最高勝率・タイガースの本拠地に乗り込み、3連戦がスタート。その初戦はタイガースのタリック・スクーバルが8回途中1失点の快投を見せ、6勝目(2敗)を挙げた。一方のカブス先発のベン・ブラウンも7回2失点の好投を見せたが、援護がなく4敗目(3勝)。鈴木誠也は2本の本塁打性の当たりを放ったが、相手守備に阻まれ4打数無安打に終わっている。
カブスは5回、それまで1安打に抑えられていたスクーバルを相手に先制のチャンスを掴む。先頭の5番ピート・クロウ=アームストロングが単打で出塁すると、6番ダンズビー・スワンソンがレフトへ二塁打。一塁走者クロウ=アームストロングは三塁ベースコーチのストップサインが遅れたこともあり、三塁をオーバーランしてしまう。カットプレーに入ったタイガースの遊撃手ハビアー・バイエズはそれを見逃さず、クロウ=アームストロングはタッチアウトに。カブスは絶好の得点機を逸してしまった。
直後の5回裏、タイガースは二死1・3塁のチャンスを作り、2番グレイバー・トーレスが先制のタイムリー。1点を先制されたカブスも反撃し、6回表にマット・ショウとカイル・タッカーの2人の二塁打によって1点を返した。しかし、タイガースは直後の6回裏に5番スペンサー・トーケルソンが15号ソロ。2対1とすぐにリードを取り戻した。
だが、カブスもただスクーバルの前に沈黙したわけではなかった。8回、二死1・3塁のチャンスを作ると、ついにスクーバルはここで降板。3番鈴木誠也が2番手のウィル・ベストと対した。鈴木は4球目の4シームを捉え、ライトへ大飛球を放つ。しかし、これを右翼手ケリー・カーペンターがフェンス際でジャンピングキャッチ。打球速度は160キロを超え、30球場中7球場で本塁打となる当たりだったが、惜しくも逆転本塁打とはならなかった。
千載一遇の好機を阻まれたカブスは裏にジャーマイ・ジョーンズに追加点となる1号ソロを浴び、さらにベストに4アウト・セーブを喫した。初戦は息詰まる攻防の末、メジャー最高勝率のタイガースがその強さを見せる形となった。
スクーバルは直近2先発では16イニングを投げて無失点、被安打2、20奪三振、無四球と絶好調だった。しかし、今日は左腕に相性が良いカブス打線とあって8安打を浴び、最後は逆転のピンチを招いて降板。それでも7回2/3をわずか1失点、6三振を奪って四球は当然のように与えず。直近11先発で95奪三振・3四球の驚異的な比率は崩さなかった。
カブス先発のブラウンにとっても、今日の登板は大きな収穫となったようだ。「間違いなく、これまでの人生で投げたなかで、最もハイレバレッジで、最も緊迫した試合だった」と、スクーバルを見るために駆けつけた敵地の4万人のファンが作り出す雰囲気、好守が何度も飛び出す一進一退の攻防を味わい尽くした。ブラウンは前回登板でも6回無失点9奪三振と好投を見せ、今日も7回2失点とブレイクのきっかけを掴みかけている。今永昇太、ジャスティン・スティールのダブルエースを欠くカブスにとって、エース候補・ブラウンの成長は願ってもない展開だ。
カブスの鈴木誠也は「3番・DH」でスタメン出場し、第1・2打席はスクーバルの決め球・チェンジアップに空振り三振、第3打席は大きなセンターフライ、第4打席はライトフライだった。第3打席はスクーバルのスライダーを捉え、打球速度約165キロのバレル性の打球を放ち、30球場中16球場で本塁打となる当たりだったが、センターの守備範囲だった。今季成績は打率.265、OPS.868となっている。