カージナルス・グレイの好投でドジャース完封負け 大谷は1安打
2025.6.7 16:25 Saturday
【ドジャース0-5カージナルス】@ブッシュ・スタジアム
日本時間6月7日、ナ・リーグ西地区首位・ドジャースは今日から中地区2位・カージナルスの本拠地に乗り込み、3連戦がスタート。雨天で開始が遅れたその初戦は、ドジャース打線に10安打を浴びながらカージナルス投手陣が耐え抜き、5対0で完封勝利を挙げた。7回途中までゼロで抑えたカージナルス先発のソニー・グレイが7勝目(1敗)をマーク。一方、ドジャースはスポット先発としてジャスティン・ロブレスキーを起用し、ロブレスキーは6回4失点と大崩れこそしなかったが、2敗目(1勝)を喫している。
3回、カージナルスは8番ペドロ・パヘスがレフトへ特大の5号2ランを放ち、2点を先制。5回にはそのパヘスと1番ラーズ・ヌートバーの四球を起点に作ったチャンスを、今季好調の3番ブレンダン・ドノバンが2点タイムリーで活かし、さらに2点を加えた。
カージナルス先発のグレイは、計8本の安打を浴び、再三ピンチを招いた。しかし、ベテランらしく要所を締め続けた。3回には無死から大谷翔平とムーキー・ベッツに連打を喰らい、無死1・2塁のピンチでクリーンナップを迎えることに。しかし、3番フレディ・フリーマンをひざ下のスイーパーで空振り三振、4番テオスカー・ヘルナンデスもアウトローに逃がしたスイーパーで空振り三振に抑え、そのピンチを脱してみせた。6回にも二死1・3塁のピンチを背負ったが、ここはサードに飛んだファウルフライを三塁ノーラン・アレナドが華麗なスライディングキャッチでアウトに。カージナルスの強みでもある強力な守備との合わせ技によって、ドジャース打線は攻めあぐねた。
グレイは結局7回1/3を無失点、5奪三振、無四球の内容で降板。7回一死1塁で打席には大谷を迎える場面で、2番手の左腕ジョジョ・ロメロへボールを託した。ロメロは大谷に内角のシンカーを打たせ、注文通りの4-6-3のダブルプレーで完璧なリリーフ。8回に発生した無死1・2塁のピンチでは、3番手フィル・メイトンが2三振を奪って切り抜け、ドジャース打線に決定打を許さなかった。5点差の最終回はスティーブン・マッツが抑え、カージナルスはドジャースに完封勝利を挙げた。
序盤の不調を乗り越え、大型連勝で中地区2位に着けるカージナルスは、とにかく強いチームに強い。勝率5割超えのチームとの対戦は21勝14敗で、これはドジャースより3勝、地区首位カブスより5勝多い。
先制弾を放った女房役のパヘスは「相手が誰であろうと関係ない。僕らは良いチームだし、ハングリー精神も持っている。とにかく戦い続けるだけさ」と意に介さない様子だったが、先発のグレイは用心深く投球を展開した。「彼ら(ドジャース)に対しては、特に上位打線を相手にすると、チャンスは全くないし、楽勝できるイニングも全くない」とドジャースの上位打線を警戒。武器であるスイーパーをウイニングピッチとして用いながらも、それ以上の割合でシンカー、カッター、4シーム、カーブを多投し、的を絞らせなかった。
強力な相手を前にすれば、自分の得意な球種やパターンに頼りたくなるのが普通に思える。しかし、グレイはドジャース打線を研究し、パターンに陥ってはダメだと気付いたという。相手を見て戦い方を変えられる老獪さも、強いチームを相手に好成績を残せている要因の1つかもしれない。
ドジャースの大谷翔平は「1番・DH」でスタメン出場。4打数1安打に終わり、今季成績は打率.294、OPS1.029となっている。
カージナルスのラーズ・ヌートバーも「1番・左翼」でスタメン出場。3打数無安打に終わったが、四球から得点した。今季成績は打率.247、OPS.752となっている。