Rソックス・吉田が「環境の変化が必要な選手」に選出
2025.6.7 18:10 Saturday
日本時間6月7日、米公式サイト「MLB.com」のマーク・フェインサンド記者が「環境の変化が必要な選手8人」と題した記事を更新。その8人の選手のなかにはレッドソックスの吉田正尚も取り上げられていた。右肩の故障に苦しみ外野手としてはプレーできない一方で、打者としてはプレーできる状態にある吉田。しかし、レッドソックスはチーム事情から吉田のポジションを捻出することが難しく、吉田の立ち位置は不透明となっている。
レッドソックスの外野陣は、左翼にジャレン・デュラン、中堅にセダン・ラファエラ、右翼にウィルヤー・アブレイユと若い陣容が揃う。その3人はいずれも吉田より高い実力を誇り、特に守備力は全員がゴールドグラブ級と言っていい。吉田は出場機会を得るのであればDHに活路を求める必要があるが、DHにはチームの顔であるラファエル・デバースがいる。デバースはアレックス・ブレグマンの加入により、元のポジションだった三塁からDHにコンバート。正一塁手トリストン・カサスの負傷の際に一塁への再コンバートを打診されたが、それを拒否しており、球団がデバースをDHから移す可能性はほぼない。
吉田は昨秋患った肩の故障が癒えず、開幕から故障者リストに入っている。しかし、故障の影響があるのはあくまで守備面のみ。打者としては稼働できる状況だが、レッドソックスはポジションを捻出できないため、守備面も万全になるまで復帰は焦らせない方針だ。
同記者は吉田の実力について「吉田はメジャーリーグでの最初の2シーズンで、248試合で打率.285、出塁率.343、長打率.433、25本塁打、128打点、OPS+111という成績を残し、投手陣を圧倒する打撃能力を発揮した。右投手に対しても非常に効果的で、749打席で打率.300、OPS.810を記録している。2024年には、空振り率(14.6%)と三振率(12.4%)の両方でリーグ上位5%にランクインした」と高評価を与えている。
また、トレードの可能性について「吉田は現在から2027年まで年間1860万ドルを稼ぐことになるため、レッドソックスは彼を移籍させるためには契約のかなりの部分を負担しなければならない可能性が高いが、ボストンで明確な役割がない選手にとっては、いかなる形の給与軽減も理にかなっている」と、年俸負担が絡む可能性について言及。吉田の残り契約は決して安くない。それでもレッドソックスとしては、ポジションがない選手にそのままの給与を払い続けるならば、大部分を負担してでも多少のコストカット、あるいはトレードで対価を得る方が合理的なはずだ。