名三塁手ロンゴリアが現役引退 「レイズの一員として引退したかった」
2025.6.8 14:33 Sunday
日本時間6月8日、名三塁手エバン・ロンゴリアが古巣レイズと1日契約を結び、輝かしいキャリアに終止符を打った。自身のキャリアが始まった場所でキャリアを終えることを選択したロンゴリア。「自分が何をしたいのかは分かっていた。ここに戻ってきて、レイズの一員としてキャリアを終えたいと思っていたんだ。僕にとってずっと居心地のいい場所だったし、レイズのユニフォームをもう1度着られるのは嬉しい」と現役最後の1日の感想を語った。
スチュアート・スターンバーグ・オーナーは、ロンゴリアについて「彼は我々がこれまでに経験したなかで最も飛躍的な変革をチームにもたらした選手」と語った。1998年の球団創設以来、10年間で4位が1度、最下位が9度と完全な「お荷物球団」だったデビルレイズ。球団名をレイズに変更した2008年に彗星のごとく登場したスター三塁手がロンゴリアだった。レイズはその年、球団史上初のリーグ優勝を成し遂げ、ロンゴリアは新人王を受賞。レイズは2013年までの6年間で4度のポストシーズン進出を果たす強豪チームへと変貌を遂げた。
ロンゴリアは16年間のメジャー生活のうち10シーズンをレイズで過ごし、出場試合(1435)、本塁打(261)、打点(892)、得点(780)、長打(618)、四球(569)など多くの部門で球団歴代1位の数字を誇っている。また、2011年のレギュラーシーズン最終戦で放ったサヨナラ本塁打は球団の歴史のみならず、MLBの歴史にも残る劇的な一発だった。
ケビン・キャッシュ監督は「彼が戻ってくるのは当然だ。レイズからトレードでサンフランシスコに移り、アリゾナでプレーしたのが最後だが、彼はレイズの一員なんだ」とコメント。「スチュアートやアンドリュー(・フリードマン元GM)、ジョー(・マドン元監督)と同じくらい貢献した人物であり、チームの顔と呼べる選手だった」とレイズにおけるロンゴリアの功績の大きさを強調した。レイズではロンゴリアの退団後、背番号「3」を着用する選手は現れていない。「3」がレイズの永久欠番になるのは間違いないだろう。