ブレーブス退団のキンブレルがレンジャーズとマイナー契約で合意
2025.6.11 09:06 Wednesday
日本時間6月11日、レンジャーズがベテラン右腕クレイグ・キンブレルとマイナー契約を結ぶ予定であることが明らかになった。通算440セーブの実績を誇るキンブレルは今年3月に古巣ブレーブスとマイナー契約を結び、日本時間6月7日にメジャー昇格を果たしたが、1試合に登板しただけでDFAに。その後、アウトライト(マイナー降格)を拒否してFAとなっていたが、レンジャーズとマイナー契約を結ぶことで合意に至ったようだ。
現在37歳のキンブレルは歴代5位・現役2位となる通算440セーブを挙げている名クローザー。新人王に輝いた2011年から4年連続で最多セーブのタイトルを獲得し、レッドソックス時代の2018年にはワールドシリーズ制覇を経験した。しかし、近年は衰えが顕著になり、シーズン30セーブを挙げたのは2018年が最後。昨季はオリオールズで57試合に登板したが、7勝5敗23セーブ、4ホールド、防御率5.33と安定感を欠き、今季はマイナー契約からのスタートを強いられることになった。
ブレーブスがわずか1試合でキンブレルのDFAを決断したのは、そのピッチングがメジャーでは通用しないと判断したからだ。1イニングを無失点に抑えたとはいえ、相手の走塁ミスに助けられた部分もあり、自慢の速球は平均91.6マイル、最速でも92.8マイルにとどまった。不振だった昨季でも速球の平均は93.9マイルを記録していただけに、これだけの球速の低下は深刻だ。
クローザーを固定できていない今季のレンジャーズにとって、もしキンブレルが復活すれば大きな戦力になるのは間違いないが、過度な期待は禁物だろう。レンジャーズとしても「復活すれば儲けもの」くらいにしか考えていないのではないだろうか。そうした状況のなか、キンブレルがかつての名クローザーの意地を見せられるか注目したい。