ヤンキース・フリードとメッツ・千賀がNYの新たな歴史を作る可能性
2025.6.12 09:02 Thursday
ヤンキースは1903年、メッツは1962年からニューヨークを本拠地としているが、今季ニューヨークに新たな歴史が誕生するかもしれない。ヤンキースとメッツの投手が同じ年に最優秀防御率のタイトルを獲得したことは過去に1度だけあるが、防御率の傑出度を示す「ERA+」において、ヤンキースとメッツの投手が同じ年に150以上を記録したことは1度もないのだ。今季はマックス・フリード(ヤンキース)が225、千賀滉大(メッツ)が238を記録しており、初のシーズンとなる可能性がある。
ヤンキースとメッツの投手が同じ年に最優秀防御率のタイトルを獲得したのは1978年だ。ロン・ギドリー(ヤンキース)がメジャートップの防御率1.74をマークし、クレイグ・スワン(メッツ)もナ・リーグ1位の防御率2.43でタイトルを手にした。ただし、「ERA+」を見ると、ギドリーが208をマークしたのに対し、スワンは143にとどまった。
ヤンキースとメッツの投手が同じ年に「ERA+」で140以上を記録したシーズンは、ギドリーとスワンの1978年、田中将大(140)とノア・シンダーガード(155)の2016年、ゲリット・コール(165)と千賀(140)の2023年などを含めて6度あるが、同じ年に150以上を記録したシーズンは1度もない。2020年にコールが151、ジェイコブ・デグロムが180をマークしたが、この年は60試合制の短縮シーズンだったため、例外扱いとする。
フリードはヤンキース移籍1年目の今季、ここまで14先発で9勝1敗、防御率1.84の好成績をマーク。9勝はメジャー単独トップ、防御率1.84もリーグ4位に位置している。一方、メジャー3年目を迎えた千賀は今季、ここまで12先発で6勝3敗、防御率1.59を記録。規定投球回ギリギリではあるものの、防御率1.59は堂々のリーグトップだ。
ニューヨーク初の快挙を達成する可能性があることについて尋ねられた千賀は「マックス・フリードは素晴らしい投手です。彼には長年にわたって成功を収めてきた実績があります。防御率が2.00未満と聞いても特に驚きません。彼はそういう投手ですから」とコメント。「僕自身としては、彼がやっていることを見習いながら、自分がやるべきことを続けていきたいと思います」と今後への意気込みも語った。