エンゼルスの有望株ムーアがメジャー昇格へ 昨年のドラフト全体8位指名
2025.6.13 09:31 Friday
日本時間6月13日、エンゼルスが球団ナンバーワン有望株のクリスチャン・ムーアをメジャーに昇格させる方針を固めたことが明らかになった。「ニューヨーク・ポスト」のジョン・ヘイマン記者など、複数の米メディアが報じている。現在22歳のムーアは昨年のドラフト1巡目(全体8位)で指名されたばかりの強打の二塁手。ここ数年、プロスペクトの早期昇格が目立っているエンゼルスだが、ムーアもわずか79試合でマイナーを「卒業」することになった。
ムーアの最大の魅力は力強いバッティングだ。プロ1年目の昨季は主にマイナーAA級でプレーし、25試合で打率.347、6本塁打、20打点、OPS.984の好成績をマーク。今季はAA級で打率.234、OPS.665と苦戦したものの、5月後半にAAA級への昇格が決まると、それ以降の20試合では打率.350、4本塁打、18打点、OPS.999と打ちまくった。直近6試合で4度のマルチ安打、現在は2試合連続本塁打と調子を上げており、そのタイミングでメジャー昇格が決まった。
米公式サイト「MLB.com」のプロスペクト・ランキングで全体56位・球団1位という高い評価を受けているムーアだが、プロ入り後に守ったポジションは二塁だけであり、メジャーでもまずは二塁で試される可能性が高い。エンゼルスは今季、二塁のレギュラーを固定できておらず、ルイス・レンヒーフォの24試合を筆頭に、カイレン・パリス(17試合)、ティム・アンダーソン(15試合)、スコット・キンガリー(6試合)、クリス・テイラー(3試合)、ケビン・ニューマン(2試合)と合計6人がスタメン出場。ここにムーアがハマれば、内野の安定感も増すはずだ。
エンゼルスは2022年1巡目指名のザック・ネト、2023年1巡目指名のノーラン・シャニュエルもかなりのスピード昇格だったが、この両選手は現在、それぞれ遊撃、一塁のレギュラーとしてチームに不可欠な戦力となっている。ネト、シャニュエル、ムーアという「ドラ1内野トリオ」は今後、チームの看板となっていく可能性もあるだろう。借金を1まで減らし、ア・リーグ西地区の2位タイに浮上しているエンゼルスは、ムーアの昇格でさらに勢いに乗っていくことができるか注目だ。