パイレーツが延長戦で勝利 スキーンズがまた好投 鈴木は2安打
2025.6.14 12:53 Saturday
【パイレーツ2-1カブス】延長10回@リグレー・フィールド
日本時間6月14日、パイレーツとカブスによる同地区4連戦の2戦目は、延長の末にパイレーツが勝利。シリーズの戦績は1勝1敗のタイに戻った。パイレーツは同点で迎えた10回、アイザイア・カイナー=ファレファが勝ち越しの犠牲フライ。この1点を守り抜き、パイレーツが逃げ切った。カブスの鈴木誠也は5打数2安打をマーク。また、パイレーツ先発のポール・スキーンズは5回無失点の好投で、防御率を1.78に向上させている。
試合はパイレーツがポール・スキーンズ、カブスが新人ケイド・ホートンの投げ合いでスタート。両者ともに走者を背負いながらも要所を締め続け、5回まで無失点ピッチングを展開した。カブスは5回、難攻不落のスキーンズからチャンスを作り、二死1塁から2番カイル・タッカーが左中間へ二塁打を放った。しかし、中堅手オニール・クルーズと遊撃手カイナー=ファレファの完璧な中継リレーが決まり、一塁走者を本塁でアウトに。パイレーツは好守もあってカブス打線をゼロに封じ込めた。
試合はその後もお互いチャンスを作りながら決定打を出せず、無得点のまま8回へ。パイレーツの先頭打者の8番ヘンリー・デービスが二塁打で出ると、送りバントで一死3塁のチャンスを拡大。続く1番クルーズの放ったピッチャーゴロは高く跳ね上がり、その間に三塁走者が生還してパイレーツが先取点を手に入れた。
直後の8回裏にカブスも反撃。2番タッカーの四球と3番鈴木誠也の単打から一死2・3塁のチャンスを作ると、ショートゴロの間に1点を返した。そして、試合は同点のまま延長戦に突入する。パイレーツは10回表に無死満塁のチャンスを作り、9番カイナー=ファレファがレフトへ犠牲フライ。カブスはその1失点のみでピンチを脱したが、10回裏の攻撃をパイレーツの守護神デービッド・ベッドナーが三者凡退で抑え、1対2で逃げ切られてしまった。
パイレーツのポール・スキーンズは今日も5回無失点5三振の好投。直近7先発連続で1失点以下に相手打線を抑えている。スキーンズは早くも今季のサイ・ヤング賞の筆頭候補と言われ始めている。投手三冠(勝利数、防御率、奪三振数)のスタッツにおいて、スキーンズがリーグ1位に立っている項目は1つもない。しかし、近年のタイトル投票で重視される総合指標WARでは、スキーンズはナ・リーグの投手のトップに君臨している(bWAR、fWARともに)。
スキーンズのサイ・ヤング賞を本人以上に望んでいるのが、パイレーツのチームメイトたちだ。攻守で勝利の立役者となったカイナー=ファレファは「ポールにサイ・ヤング賞を今年、本当に、本当に、本当に取ってほしい。もし彼がこれまでそうだったように勝ち星を積み重ねられないなら、防御率、WHIP、あらゆる指標を下げなければならない。もし我々が得点を奪えないなら、彼に失点を許さないようにしなければならない。それは我々の責任だ」とコメント。スキーンズは今季、防御率1点台ながら4勝6敗と負け越している。7試合連続で1失点以下に抑えているものの、その期間も自身は1勝2敗と負け越している有り様だ。「打てないなら、せめて守備でスキーンズを盛り立てなければ」とチームメイトが思うのも無理はないだろう。
また、カブスの鈴木誠也は「3番・右翼」でスタメン出場。スキーンズ相手には2打数無安打1三振と抑え込まれたが、その後2安打を放ち、5打数2安打で今日を終えた。シーズン通算成績は打率.269、OPS.872となっている。