アストロズのかつての超有望株がレイズへトレード キャリア再生なるか
2025.6.14 17:43 Saturday
日本時間6月14日、レイズが金銭トレードで右腕フォレスト・ウィットリーをアストロズから獲得したと、米公式サイト「MLB.com」などが伝えた。ウィットリーは2016年ドラフト1巡目でアストロズに入団し、かつては球界屈指の有望株として嘱望された逸材。しかし、故障に苦しみ、ついにアストロズを去ることとなった。
現在27歳のウィットリーは2016年ドラフト1巡目(全体17位)でアストロズに入団。マイナーではプロ2年目にAA級で好投するなど、順調に成長した。米公式サイト「MLB.com」が発表した2018年のプロスペクト・ランキングでは、球界9位にランクイン(1位は大谷翔平)。アストロズの球団内では、後にスーパースターになるカイル・タッカーよりも高い評価を受けていた。しかし、ウィットリーのキャリアは故障によって暗転。2021年に受けたトミー・ジョン手術を含め、数々の故障に祟られた。
そして昨季、ウィットリーは先発を諦め、救援に転向。AAA級の32登板で防御率1.89と好投を見せ、念願のメジャーデビューを飾った。さらに今春のスプリング・トレーニングでも素晴らしいパフォーマンスを見せ、自身初となる開幕ロースター入りは確実かと思われた。しかし、スプリング・トレーニング中に左ひざを打撲。シーズンに入ってからも左ひざの問題で故障者リスト入りするなど、またしても故障に祟られ、5登板で防御率12.27と振るわなかった。9日はついにアストロズからDFAを受け、40人枠を外されてしまった。
ウィットリーの獲得に手を挙げたのが、投手再生工場として知られるレイズだった。レイズのケビン・キャッシュ監督は「彼の腕は本当に素晴らしい。オフスピードの球種と、彼が持つ武器も気に入っている。とにかく彼をここに呼んで、彼のことをもっと知りたいんだ」とコメント。ウィットリーは様々な故障に晒されてきたが、平均球速約155キロとまだまだ球は速い。数多くの投手を一流リリーバーに変貌させてきたレイズならば、ウィットリーの改造も可能かもしれない。悲運の天才投手の新たな門出に期待したい。