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大谷のマルチ本塁打、カーショウの好投でドジャース大勝 単独首位を奪還

2025.6.15 13:36 Sunday

【ジャイアンツ5-11ドジャース】@ドジャー・スタジアム

 日本時間6月15日、ジャイアンツとドジャースによるナ・リーグ西地区首位攻防3連戦は2戦目を迎え、ドジャースがジャイアンツに大勝。前日の第1戦にジャイアンツが勝利し、同率首位に並ばれていたが、再び1ゲーム差に突き放した。ドジャースは大谷翔平の先頭打者本塁打で勢いづくと、打線が爆発。ジャイアンツ先発のランデン・ループに今季5敗目(4勝)を付けた。投げては、先発のクレイトン・カーショウが今季最高のピッチングを見せ、チームの窮地を救ってみせた。

 初回、ドジャースは大谷翔平がライト方向へ先頭打者本塁打。真ん中付近のカッターをとらえ、打球速度約178キロ・飛距離約128メートルの会心の一撃を放った。続く2回、ドジャースは先頭からの連続四球でチャンスを作り、アンディ・パヘスとマイケル・コンフォートが連続タイムリー。大谷を申告敬遠して一死満塁にチャンスが拡大すると、ムーキー・ベッツのタイムリー二塁打と犠牲フライによって、リードを6対0に拡大した。さらに3回にもキム・ヘソンのタイムリーで7点目が加わった。

 ただ、打線の爆発があったとはいえ、今日の主役は先発のクレイトン・カーショウだった。今季はここまで5試合に先発し、投球イニング数は1試合あたり5イニング未満。防御率は4.35と衰えも感じさせるパフォーマンスに終始していた。しかし、宿命のライバル・ジャイアンツに同率首位に迫られたこの状況で、カーショウは本来のパフォーマンスを取り戻した。

 カーショウは、ジャイアンツ打線を相手に7回無失点5奪三振1四球3安打の完璧なピッチング。わずか81球で7回を投げ抜き、今季のドジャースでは山本由伸以外で初めて7回まで投げ抜いた投手となった。今季のカーショウは4シームよりスライダーの投球割合の方が多くなっているが、今日は4シームを多用。平均球速は約142キロと球威は衰え、4シームで奪った空振りは1つもなかった。それでも、4シームの軌道から縦に落ちるスライダー、代名詞ともいえる大きなカーブと組み合わせ、ジャイアンツ打線を幻惑。対ジャイアンツではキャリア27勝目となる勝ち星を挙げ、対ジャイアンツのキャリア通算防御率は2.00と1点台が目前となった。また、キャリア通算奪三振は2988に達し、史上19人しか達成者がいない通算3000奪三振の快挙まであと12に迫っている。

 エースの貫禄の投球に刺激を受けてか、打線は6回にも追加点。先頭の大谷翔平が25号ソロで口火を切ると、テオスカー・ヘルナンデスにも3試合連発となる13号2ランが飛び出した。リードを拡大したドジャースは、最終回はキケ・ヘルナンデスを野手登板で送り込む余裕を見せ、そのまま11対5でジャイアンツを粉砕。前日に首位に並ばれたのも束の間、1日で単独首位を奪還した。

 また、ドジャースの大谷翔平は「1番・DH」でスタメン出場し、3打数2安打2本塁打2四球の活躍だった。第1打席に放った24号ソロは、今季のMLB最多となる7本目の先頭打者本塁打。そして第4打席に放った25号ソロは、大谷にとってキャリア通算250本目の本塁打だった。マルチ本塁打の活躍で、成績は打率.290、OPS1.023に向上している。さらに米公式サイト「MLB.com」のサラ・ラングス記者によれば、大谷はキャリア944試合目にして史上最速で「250本塁打・150盗塁」を達成した選手になったとのこと。これはアレックス・ロドリゲスがこれまで持っていた977試合を上回る新記録で、なおかつ大谷は打者として出場したのは928試合に限られることを考えれば、驚異的なペースと言える。


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