コントレラス兄弟が史上2回目の快挙 兄所属のカージナルスが勝利
2025.6.15 14:05 Sunday
【カージナルス8-5ブリュワーズ】@アメリカンファミリー・フィールド
日本時間6月15日、ナ・リーグ中地区2位のブリュワーズと同3位のカージナルスによる4連戦の3戦目は、8対5でカージナルスに軍配。シリーズ戦績をカージナルスの1勝2敗とし、負け越し阻止に望みをつないだ。カージナルス打線は序盤からブリュワーズ先発のホセ・キンタナを攻め、5回にノーラン・ゴーマンが決勝点となる3ラン本塁打。2番手カイル・レイヒーが1回2/3を無失点の力投で2勝目(1敗)をゲットした。キンタナは7失点で今季2敗目(4勝)。また、9回にはカージナルスの兄ウィルソン・コントレラス、ブリュワーズの弟ウィリアム・コントレラスがともに本塁打を放ち、「相手チームで同じイニングに本塁打を放った」史上2組目の兄弟となった。
初回、カージナルスはアレック・バーレソンのタイムリーで1点を先制する。さらに4回には無死1・2塁から三塁手ケイレブ・ダービンが二塁へ悪送球を犯して2点目。加えて、ビクター・スコット2世もタイムリーを放ち、カージナルスが4対0とリードを奪った。
その後、ブリュワーズに暴投の間に1点を返されたが、5回にはノーラン・ゴーマンが4号3ランを放ってリードを7対1に拡大した。しかし、直後の5回裏にブリュワーズも反撃。カージナルス先発のアンドレ・パランテからサル・フリーリックとジャクソン・チューリオがタイムリーを放ち、3点差まで追い上げた。
しかし、先発パランテの後を引き継いだカージナルスの救援陣は、ブリュワーズの反撃ムードを完全に断ち切った。勝利投手となったレイヒー、ジョジョ・ロメロ、フィル・メイトン、守護神ライアン・ヘルズリーとつなぎ、カージナルスが逃げ切り。4連戦の最初の2戦は連敗を喫したが、3戦目を取り返して2位ブリュワーズとの差を0.5ゲームに詰めた。
そして今日の試合の主役となったのが、両軍に所属するコントレラス兄弟。9回表、カージナルスの4番ウィルソン・コントレラスが9号ソロを放つと、9回裏にはブリュワーズの3番ウィリアム・コントレラスが6号ソロを放った。同じイニングの兄弟アベック弾は2024年4月11日のネイラー兄弟(兄ジョシュ、弟ボー。ともに当時ガーディアンズ所属)以来。ただ、互いに相手チームに所属する兄弟が同一イニングにアベック弾を放つのは、20世紀以降では史上2件目の快挙だった。
さらに、同地区ライバル同士の対決ということもあってか、試合中盤には両軍の緊張感が高まる場面も。そこでも中心にいたのは、兄のウィルソンだった。事の発端は3回無死走者なしの場面で内野ゴロに倒れた打者走者ダービンが、一塁を駆け抜ける際に一塁手のウィルソンと接触したこと。その衝突から、一塁ベンチにいたブリュワーズのリース・ホスキンスとウィルソンとの間に口論が発生。その後、4回にホスキンスは死球を受けた。そして、5回に今度はウィルソンに死球。ウィルソンは自分の身体に当たったボールを拾い上げ、元同僚の投手キンタナに手渡した。試合後にウィルソンは「正直に言うと、キンタナからあんなプレーは期待していなかった」と故意とも感じられるキンタナからの死球について言及しながらも、「僕たちは仲が良い。彼にボールを渡し、『大丈夫だ』と言ったんだ。この件について揉めるつもりはない。これで終わりだ」と大人の対応を見せた。