アストロズ・ブラウンが7回12K チームはサヨナラ勝ちで貯金10
2025.6.15 14:38 Sunday
【ツインズ2-3xアストロズ】@ダイキン・パーク
日本時間6月15日、ツインズのジョー・ライアンとアストロズのハンター・ブラウンによる好投手同士の投げ合いが実現。ツインズのライアンが7回2失点7奪三振の好投を見せると、アストロズのブラウンも7回2失点12奪三振の好投でそれに応じた。試合は同点のまま9回に突入し、アストロズの新人キャム・スミスがサヨナラ安打を放って決着。アストロズは貯金を今季最多の10に伸ばした。
アストロズ先発のブラウンは初回、三者連続三振の抜群の立ち上がりを見せる。一方のツインズ先発のライアンも、絶好調のジェレミー・ペーニャとホセ・アルトゥーベを決め球スイーパーで三振に仕留め、試合は立ち上がりから投手戦の予感を漂わせた。
試合はそのまま両軍の好守もあり、無安打のまま進行する。そして3回、アストロズの9番ブレンダン・ロジャースがこの試合初の安打を放つと、一死となってから2番ヤイナー・ディアスがライト方向へ先制の9号2ラン。援護を受けたブラウンは快調に三振を量産していたが、5回に6番ブルックス・リーに6号2ランを浴び、同点を許してしまう。
互いに2ラン本塁打を浴びながら、ブラウンとライアンは圧巻の好投を見せ続ける。両投手とも得点圏に走者を置いたのは1度だけ。本塁打における失点以外はまともにチャンスを与えず、相手打線を圧倒した。ライアンは7回2失点2安打7奪三振2四球で降板。一方のブラウンは7回2失点3安打12奪三振1四球の内容で、防御率はア・リーグ2位の1.88に向上した。ブラウンはリーグ2位の8勝、リーグ4位の105奪三振と今季さらに飛躍。後半戦の調子次第では、絶対的存在となりつつあるタリック・スクーバル(タイガース)にサイ・ヤング賞レースで太刀打ちできるかもしれない。
両先発の降板後の8回も、ツインズはグリフィン・ジャックス、アストロズはブライアン・アブレイユとお互いのセットアップを投入。スコアボードにはゼロが並んだ。そして9回表、アストロズは守護神ジョシュ・ヘイダーを投入して無失点のまま9回裏へ。ツインズも守護神ヨアン・デュランを投入したが、アストロズは二死1・3塁のチャンスを演出。打席に入った22歳の新人キャム・スミスはセンター前にしぶとく運ぶサヨナラヒットを放ち、アストロズを3対2で勝利に導いた。
22歳のスミスは「『なんでやらないんだ?』って自分に言い聞かせてたんだ」と、球界屈指の守護神デュラン相手でもためらわずにバットを振り抜いた。オフにカイル・タッカーとのトレードで加入したスミスは、スプリング・トレーニングの活躍によって、マイナー経験がほぼないまま正右翼手に大抜擢。ここまでレギュラーを立派に勤め上げている。タッカーやアレックス・ブレグマンの流出で弱体化が懸念されたアストロズ。しかし、蓋を開けてみれば、貯金10でア・リーグ西地区首位を快走している。地区5連覇に向け、早くも視界は良好かもしれない。