オリオールズ・菅野が5回途中3失点 チームは逆転でエンゼルス破る
2025.6.15 15:13 Sunday
【エンゼルス5-6オリオールズ】@オリオールパーク・アット・カムデンヤーズ
日本時間6月15日、オリオールズの菅野智之がエンゼルス戦に先発登板した。菅野は5回途中3失点の内容で勝ち負けはつかなかったが、セドリック・マリンズとゲーリー・サンチェスの連続本塁打によってオリオールズは逆転勝利。オリオールズの2番手キーガン・エイキンに今季2勝目が付き、エンゼルス先発のタイラー・アンダーソンが6失点で今季4敗目(2勝)を喫した。
菅野は初回、先頭のザック・ネトに四球を与え、3番マイク・トラウトにレフトポール際への11号2ランを被弾。その後も2本の単打を浴びたが、立ち上がりを本塁打の2点のみでしのいだ。オリオールズはオールスター候補にも挙げられるジャクソン・ホリデイの二塁打を起点に、1回裏にすぐに1点を返す。
2回、菅野は9番クリスチャン・ムーアをスプリッターで空振り三振、1番ネトもスプリッターで見逃し三振に仕留めた。3回は一死からトラウトに四球、4番テイラー・ウォードにも安打を浴びてピンチを招いたが、後続をライナー2本で打ち取って無失点。そして打線に3対1とリードを奪ってもらった4回は三者凡退に抑えた。しかし5回、3巡目を迎えた1番ネトに単打、死球でピンチを迎え、4番ウォードに3打席連続となる安打を浴びてしまう。そのウォードの安打はタイムリー二塁打となり、菅野は3失点目を献上。その後、二死満塁となったところで、菅野は降板した。4回2/3を3失点4奪三振2四球の内容で、シーズン防御率は3.38となっている。
ウォードのタイムリー二塁打によって、試合は5回終了時で3対3の同点に。そして6回表、エンゼルスはルイス・レンヒーフォの2号ソロで勝ち越しに成功する。勝ち越してもらったエンゼルス先発のアンダーソンは6回も続投。しかし、この判断が裏目に出た。アンダーソンは先頭に四球を与えると、6番マリンズに逆転の11号2ランを被弾。息をつく間もなく1ヶ月半ぶりの復帰となった7番サンチェスに今季初アーチを許した。
エンゼルスは8回にもレンヒーフォの今日2本目の本塁打で追い上げたが、それが精一杯だった。オリオールズのブルペンは菅野が残した満塁のピンチを切り抜けた2番手エイキンから、セランソニー・ドミンゲス、アンドリュー・キットリッジ、ブライアン・ベイカー、フェリックス・バティースタとつなぎ、エンゼルスに6対5で逃げ切り勝利を挙げた。
先発の菅野は試合後に「僕自身心配したことはないですけど、チームのブルペンに負担をかけてしまって、すごく申し訳ない」とコメントしたが、その言葉通り今のオリオールズのブルペンは心配無用の安心感を誇る。6月に入ってからオリオールズのブルペンは総合指標fWAR1.2でMLBトップ、防御率1.27でMLB2位と、抜群のパフォーマンスを発揮。開幕から5月まではfWAR-0.1(26位)、防御率5.34(26位)と低迷していたのが嘘のようだ。
オリオールズは6月に入ってから8勝4敗と好調。借金が18に膨らんでいた5月下旬と比べると、今は借金を11まで減らしてきた。プレーオフ戦線にここから復帰するには、さらにギアを上げる必要があり、その現実味は薄いかもしれない。しかし、好投を続ける菅野、そして好調に転じたブルペン陣をトレード・デッドラインまでに放出できれば、未来図は明るくなっていくだろう。明日はエンゼルス3連戦のスイープを期し、エンゼルスの先発・菊地雄星と対戦する。