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レッドソックスがヤンキースを3タテ 主砲デバースの最後の勇姿に

2025.6.16 14:42 Monday

【ヤンキース0-2レッドソックス】@フェンウェイ・パーク

 日本時間6月16日、ヤンキースとレッドソックスによる同地区ライバル3連戦は、レッドソックスのスイープによって幕を閉じた。レッドソックスは先発のブライアン・ベヨが7回無失点の好投で3勝目(1敗)をマーク。今季のサイ・ヤング賞候補にも挙げられるヤンキース先発のマックス・フリードも7回2失点と好投したが、今季2敗目(9勝)を喫した。5回に貴重な追加点となるソロ本塁打を放ったレッドソックスのラファエル・デバースは、試合直後にジャイアンツへのトレードが発表。レッドソックスでの最後の勇姿となった。

 レッドソックスは初回、3番ロミー・ゴンザレスがライトへ三塁打を放って出塁し、4番トレバー・ストーリーがタイムリーで還して1点を先制。先制点をもらったレッドソックス先発のベヨは、5回まで毎回走者を背負ったが、それでも要所を締め続けた。1、3回ともに走者を置いた状態でアーロン・ジャッジと対戦したが、2打席ともボール球を振らせて空振り三振。また、3回には牽制で二塁走者ベン・ライスを誘い出してアウトにし、ピンチの芽を摘んだ。ヤンキースはこのシリーズでも度々顔を覗かせた走塁ミスが今日も飛び出し、流れを変えられなかった。

 一方のヤンキース先発のフリードも、立ち上がりは走者を背負った。しかし、2番デバースからの2本を含む3本の併殺打を奪い、初回以降は無失点投球。このまま本来の調子を取り戻すかと思われたが、レッドソックスは5回、二死走者なしからデバースがグリーンモンスター超えの15号ソロ。ここまで2打席は併殺に打ち取られていた主砲が目覚め、レッドソックスは待望の追加点を手にした。

 ベヨは6回、先頭のジャッジから三者連続三振。さらに7回も三者凡退で抑え、7回無失点8奪三振3四球3安打で降板。キャリアハイの114球を投じた疲労を感じさせず、尻上がりに調子を上げた。ベヨは6月に入ってから3戦連続のクオリティスタートを記録しており、月間防御率は3先発で2.79。先発投手陣がアキレス腱となって上位に進出できていないレッドソックスにとって、若手右腕の活躍が持つ意味は大きい。

 そして、レッドソックスはそのまま2点のリードを守り抜き、最後はギャレット・ウィットロックの5アウト・セーブでクロージング。宿敵・ヤンキースに3タテを食らわせ、連勝は5に。連勝前は借金生活だったのも今は昔、貯金生活に転じている。

 ここからプレーオフ圏内へ向けて調子を上げたいレッドソックスだったが、試合後のトレードによって主砲を欠くこととなってしまった。レッドソックスはジャイアンツとのトレードで、チームの顔だった主砲・デバースを放出。デプスチャート上ではロースターからあぶれる存在となりかけていたとはいえ、デバースの持つ打力はリーグ屈指のもの。今日の試合も好投手フリード相手に決定打を放ったのがデバースだった。その穴を埋めるためには、有望株ロマン・アンソニーといった若手のブレイクが欠かせない。

 また、ヤンキースのアーロン・ジャッジは今日も4打数無安打3三振に終わった。レッドソックスとの3連戦では12打数1安打9三振と不振。その1本の安打がギャレット・クローシェの完封を阻む貴重な同点弾だったとはいえ、ジャッジがブレーキとなってはレッドソックスを倒すのは難しかったはずだ。ジャッジの今季打率は.378、OPS1.229となっている。


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