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レッドソックスの有望株クリスチャン・キャンベルがマイナー降格へ

2025.6.20 13:08 Friday

 レッドソックスがトップ・プロスペクトのクリスチャン・キャンベルのMLBでのキャリアが始まってから1週間も経たないうちに8年6000万ドルの長期契約を結んだことは、この右打者が長期にわたってチームの核として活躍してくれるということに対しての信頼の表れだった。

 その信頼に変わりはないものの、レッドソックスは短期的にはキャンベルをマイナーAAA級に降格させてプレーさせることが得策であると判断したようだ。ある情報筋がMLB.comに語った。

 日本時間6月20日、ESPNのジェフ・パッサン記者がキャンベル降格の第一報を伝えた。ただし、球団はまだ公式発表を行っていない。

 キャンベル降格により、レッドソックスは日本時間6月21日のジャイアンツ戦から復帰するとみられる右翼手ウィルヤー・アブレイユの枠を空けることができる。敵地サンフランシスコで行われるこのカードは、ジャイアンツへ移籍したラファエル・デバースが初めて古巣レッドソックスと対戦することでも注目される。

 3~4月にアメリカン・リーグの月間最優秀新人に選ばれたキャンベルだが、それ以降は打撃成績が落ち込み、二塁の守備でも苦戦が続いていた。

 レッドソックスは最近、デービッド・ハミルトンを二塁のレギュラー格として起用している。俊足のハミルトンも打撃面で苦戦しているが、離脱しているアレックス・ブレグマンが7月のどこかで復帰するまでのあいだ、引き続き二塁手として十分な出場機会を得る可能性が高いとみられる。

 ブレグマンが復帰すれば、レッドソックスは球団2位(MLB全体8位)の有望株であるマルセロ・マイヤーを三塁から二塁へ移す可能性が高い。右打者のロミー・ゴンザレスも二塁での出場機会を得る可能性がある選手の一人だ。

 22歳のキャンベルはスプリング・トレーニングで二塁のポジションを勝ち取り、開幕ロースター入りを果たした。最初の28試合(99打数)では打率.313、8二塁打、4本塁打、12打点、出塁率.420、長打率.515の好成績をマーク。新人王候補という大きな期待に応える活躍を見せていた。

 しかし、それ以降の39試合(130打数)では打率.154、2二塁打、2本塁打、9打点、出塁率.236、長打率.215と低迷。日本時間6月17~19日のマリナーズ3連戦ではハミルトンが二塁手としてスタメン起用された。

 レッドソックスにはキャンベル、マイヤー、そして球界ナンバーワン有望株ロマン・アンソニーという「有望株ビッグ3」がおり、球団の将来を背負うトリオとして大きな期待をかけられている。日本時間6月10日にアンソニーが昇格し、3人がMLBの舞台に揃ったが、わずか10日後にキャンベルの降格が決まった。

 キャンベルはプレッシャーの少ない環境で自信を取り戻し、守備力向上に取り組む機会を得ることになる。忘れてはならないのは、キャンベルが2023年のドラフトで指名を受けたばかりの22歳であるということ。わずか137試合(601打席)でマイナーを卒業し、AAA級ではまだ19試合しかプレーしていないのだ。

 レッドソックスがキャンベルに求めるのは二塁での守備力向上だろう。今季はDRS-14、OAA-8と苦戦しており、特にDRSはMLBの全ポジションの全選手のなかで最悪の数字である。

 外野を守ることもできるキャンベルだが、レッドソックスはアブレイユの復帰が迫り、7月に入ると吉田正尚が復帰する可能性もあるため、キャンベルが外野を守る機会は減少するとみられる。再昇格のためには二塁での守備力を向上させることが不可欠となるだろう。


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