ブルージェイズ・シャーザーが戦列復帰へ 日本時間26日に先発予定
2025.6.23 09:36 Monday
ブルージェイズでの初登板から約3カ月を経て、マックス・シャーザーがマウンドに戻ってくる。
ブルージェイズは日本時間6月26日に行われる敵地でのガーディアンズ戦にシャーザーが先発する予定であることを発表。シャーザーは今季初登板のあと、右手親指の炎症で長期離脱していたが、長く続いた厄介な故障との戦いをついに終えることになりそうだ。
シャーザーの復帰について、ジョン・シュナイダー監督は「我々にとって本当に大きな補強になる。なんといってもマックス・シャーザーだ。彼が戻ってくるのが何曜日であっても私は歓迎するよ」とコメント。ホワイトソックス戦に敗れた直後の会見だったが、40歳の名投手が戻ってくることへの喜びを隠さなかった。
シャーザーは今春のスプリング・トレーニングから親指の不調に悩まされている。近年の故障の経験から、シャーザーは「100%の状態でないまま投球することのリスク」を学習しており、親指が完全な状態でないまま復帰した場合、肩やひじといった他の部分の故障につながるおそれもあるため、シャーザーとブルージェイズは時間をかけて完治させることを優先してきた。マイナーAAA級でのリハビリ登板では2試合に先発。直近の登板では75球を投げており、登板後には「予定通りの痛み」も感じたが、再びMLBの舞台でその実力を発揮するときが来た。
シャーザーは日本時間6月23日にトロントでブルペン投球を行い、シミュレーションしながら約2イニングを投げた。その後半部分は、ただ単に投球数を増やしていくだけでなく、ガーディアンズ戦で対戦が予想される打者を想定しながらのピッチングとなった。愛称の「マッド・マックス」が示すように、競争心が強いことで知られるシャーザーは、復帰登板で安堵とともに興奮を感じるに違いない。ただし、シャーザーは「まだ困難な状況を脱したわけではない」と繰り返し、復帰登板に向けて慎重な姿勢も見せている。
シャーザーが復帰し、故障と不振に苦しむボーデン・フランシスに代わってエリック・ラウアーがローテ入りしたことで、ブルージェイズはようやく通常の5人ローテーションを組むことが可能になった。これはシャーザーが日本時間3月30日の今季初登板でわずか3イニングを投げただけで降板したあと、ブルージェイズがずっと追い求めてきたものだ。
シュナイダー監督は「彼は準備万端だ。親指の状態が懸念されるが、前回登板で75球を投げられたのは明るい材料。あとは様子を見ながら登板当日まで進めていきたい。彼は状態がいいことをわかっている。彼が戻ってきてくれるのは本当に嬉しいよ」と語った。
ブルージェイズはしばらくのあいだ、シャーザーの球数に制限を設けることが予想されている。復帰戦では75球以上投げられる見込みだが、すぐに110球を投げるようなことはないだろう。また、いきなり中4日でフル稼働させるのではなく、中5日や中6日の起用でコンディション管理を優先する可能性もある。まずは最初の数試合、様子を見て、その後の起用法を判断していくことになりそうだ。
見落とされがちなのは、シャーザーは健康を維持することさえできれば、依然として非常に優秀な投手であるということ。前回登板では常時92~94マイルを計測していたが、40歳の大ベテランであることを考えると、これは十分なスピードだ。そして、彼のスライダーは相変わらず打者にとって大きな脅威だ。
将来のアメリカ野球殿堂入りを確実視されるシャーザーだが、彼のキャリアにはまだ少なくとも「1章」が残っている。3カ月近い中断期間を挟んだものの、そのチャプターが再び始まろうとしている。