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恵みの雨でドジャースが大勝 山本は5回無失点で7勝目

2025.6.26 16:09 Thursday

【ロッキーズ1-8ドジャース】@デンバー/クアーズ・フィールド

 日本時間6月26日、ドジャースはロッキーズに大勝し、ロッキーズ3連戦の勝ち越しを決めた。クアーズ・フィールド上空を襲った突然の嵐は、ドジャースのエース山本由伸の快投を途中で終わらせてしまったが、ドジャースにとって勝利をもたらす恵みの雨となった。

 試合はドジャースが山本、ロッキーズがチェイス・ドーランダーの両先発でスタート。両先発とも素晴らしい投球を見せ、得点圏に走者が進んだのは五回まででわずか1度のみだった。山本はわずか1安打、1四球しか与えず、5回6三振無失点の好投。対するドーランダーも、五回まではドジャース打線を1安打1四球に抑えきった。

 流れを変えたのは雨だった。6回、ドーランダーが先頭のダルトン・ラッシングに四球を与え、続く大谷翔平に安打を浴びると、球場には「悪天候」を警告するメッセージが表示された。程なくして雨が降り始め、2死二、三塁で打席にマックス・マンシーを迎えた頃には、雨は激しくなっていた。

 マンシーが一塁手の定位置に平凡なポップフライを打ち上げると、誰もが3死目が記録されると思ったが、一塁手も二塁手も雨の中で完全に打球を見失ってしまった。ボールが一塁手の目の前に落ちたときには、2塁走者の大谷も生還しており、ドジャースは2点の先取点を得た。

 マンシーは「あの時点ではメガネがかなり水であふれて、ボールが打てるようになることを祈るばかりだった」と語り、打つ方にとっても守る方にとっても過酷な状況だったようだ。そして、思わぬ雨の恩恵を受けて先制に成功したドジャースは、1時間半に及ぶ雨天中断明けに本領を発揮。

 七回にはマンシーの満塁本塁打、八回にはマイケル・コンフォートのソロ本塁打が飛び出し、リードを8点に拡大。そのまま8対1でロッキーズに大勝した。

 山本は5回無失点の好投で7勝目をマークしたが、雨天中断がなければ圧倒的な登板になったかもしれない。ある意味、26歳の右腕は、リーグで2番目に少ない得点を記録している18勝62敗のロッキーズ相手に、ただひたすら仕事をこなしていただけだった。しかし、山本は6月の先発4試合で防御率5.23と低迷しており、好投を必要としていた。

 さらに、打者天国クアーズ・フィールドでの投球は決して容易なことではない。クアーズ・フィールドで5回以上を投げて無失点に抑えたのは、ドジャースの投手として史上14人目、直近では2023年のクレイトン・カーショウ以来だった。

 デーブ・ロバーツ監督は「彼は素晴らしかった。いい投球だった。カーブをうまく使い分けていた。スプリットも本当に良かった。そして速球も。ヨシはまさに今夜、我々が必要としていた選手だと思った」とコメント。

 6月に入ってから4失点以上許した登板が2回、クオリティスタートを記録しながらも援護不足に泣いた登板が2回あり、山本は勝ち星を挙げられていなかった。きょうは好投を雨に遮られたものの、その雨のおかげで大きな援護点が入り、やっと今月初勝利。この登板をきっかけに、サイ・ヤング賞レースに復帰できるだろうか。

 なお、ドジャースの大谷翔平は「1番・DH」でスタメン出場し、2打数1安打2四球2得点の活躍。今季成績は打率.291、OPS1.017となっている。


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