ツインズの動向に注目 フォルビー球団社長は売り手に回ることを否定
2025.6.27 11:44 Friday
2年ぶりのポストシーズン進出を目指しているツインズだが、今季ここまで39勝42敗でアメリカン・リーグ中地区3位となかなか波に乗れない状況が続く。地区首位のタイガースには11.5ゲーム差をつけられており、逆転は難しい状況。ワイルドカード圏内までは2.5ゲーム差だが、ワイルドカード獲得のためには5チームをごぼう抜きする必要がある。そうした状況のなかで、トレード・デッドラインに向けた動向が注目されるが、今のところ「売り手」に回るつもりはないようだ。
ツインズのデレック・フォルビー球団社長は、日本時間6月24日の試合前の時点で「それは今のところ、私がフォーカスしているものではない」と語り、トレード市場で主力選手を放出することを明確に否定。「自分たちが信じているチームがあり、選手たちが早く健康を取り戻して復帰すれば十分に戦えると考えているとき、主力の放出について考えるのは難しいものだ。もし放出のことを考える必要があるなら、それは後で考えればいい。とにかく今は放出のことは全く考えていない。チームをあるべき姿に戻すことだけを一生懸命に考えている」とあくまでもポストシーズン進出を目指す方針を強調した。
「ニューヨーク・ポスト」紙のジョエル・シャーマン記者も「ツインズが主力選手の売却を望んでいるという話は聞いていない」としている。その一方で「トレード候補になる可能性がある魅力的な選手が複数いるため、注目のチームとして見ているのだ」と述べ、ツインズが「売り手」に回った場合のプランを展望した。
シャーマン記者が特に魅力的なトレード候補として挙げたのは、バイロン・バクストンとカルロス・コレアの2選手だ。両者とも故障の多いスター選手として知られているが、バクストンは今季ここまで健康を維持しており、打率.279、17本塁打、48打点、13盗塁、OPS.898の好成績をマーク。球界屈指のスピードや守備力も錆び付いておらず、外野手補強を狙うチームにとって魅力的な補強ターゲットとなるだろう。ツインズとバクストンは7年1億ドルの長期契約を結んでおり、契約は2028年シーズンまで残っている。
コレアは70試合に出場して打率.262、6本塁打、26打点、OPS.691とやや低調なシーズンを過ごしている。遊撃の守備防御点は自己ワースト(-7)と攻守両面で精彩を欠くが、ポストシーズン通算18本塁打の実績はコンテンダーにとって魅力的だろう。ただし、6年2億ドル+球団オプション4年という大型契約がトレードの障壁となる可能性は否定できない。
ワイルドカード圏内まで2.5ゲーム差という状況を考えると、ツインズが早々に白旗をあげる可能性は低い。トレード期限までの残り1カ月の戦いがチームの動向を大きく左右することになるだろう。