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カブス5安打完封負け 先発タイオンはアストロズ打線の粘りに苦しむ

2025.6.30 09:24 Monday

【アストロズ2-0カブス】@ヒューストン/ダイキン・パーク、6月29日(日本時間30日)

 強豪アストロズとの3連戦の最終戦を落とし、1勝2敗の負け越しとなったカブス。先発のジェイムソン・タイオンは四回までアストロズ打線を3安打無失点に抑えるなど、まずまずのピッチングを見せていたが、相手打線の粘りに苦しんだ。

 五回、タイオンはホセ・アルトゥーベにレフト方向への大飛球を打たれると、少し待ってから打球の方向に目をやった。「もうダメだってわかっていたよ。僕は子供のころ、何度もここで試合を観戦した。クロフォード・ボックス(=ダイキン・パークの左翼席)に打球が飛び込むのを何度も見てきたからね」とタイオン。しかし、決勝弾を打たれたアルトゥーベ以上に、タイオンはイサーク・パレイデスに苦しめられた。

 パレイデスと3度対戦したタイオンだが、合計31球を投じなければならなかった。第1打席は12球目をライト前に運ばれ、第2打席はファーストフライに打ち取るために9球を要した。第3打席は10球目をライトフライ。3打席合計でファウルが17球もあり、パレイデスの粘りはタイオンが五回途中までに107球を投げて早期降板する最大の原因となった。

 アストロズのジョー・エスパーダ監督は「彼は(パレイデスに対して)球数の3分の1を必要とした。(あれだけ粘られると)ピッチャーは相当なエネルギーを消費する」と語った。

 直近2登板は合計8イニングで13失点と打ち込まれていたタイオンだが、今日の試合に向けたブルペンでの投球練習で復調の手応えをつかみ、よりコンパクトな投球フォームからまずまずのピッチングを見せていた。右打者が多いアストロズ打線に対してカッターの使用割合を増やし、チェンジアップを減らすなど、準備したプランも機能した。

「5イニングを投げ切れなかったから、あまり喜ぶことはできないけれど、今季最高クラスの球威とコマンドだったと思う」とタイオン。しかし、パレイデスの粘りに苦しみ、アルトゥーベへの1球に泣くことになった。

 クレイグ・カウンセル監督は「ジャモ(=タイオンの愛称)はいいピッチングをしていた。でも残念ながらスライダーが外角高めに浮いてしまい、アルトゥーベに左翼席へ運ばれてしまった」とコメント。タイオンのピッチングに一定の評価を与えつつも、決勝弾となった失投を悔やんだ。

 反撃したいカブス打線だったが、フランバー・バルデス、ブライアン・アブレイユ、ジョシュ・ヘイダーというアストロズの好投手リレーの前に沈黙。何度かチャンスを作ったものの、最後まで得点を奪えず、5安打完封負けを喫した。

 カブスの鈴木誠也は「3番・DH」でスタメン出場したが、4打数ノーヒット2三振。3試合ぶりのノーヒットに終わり、今季の打撃成績は打率.258、22本塁打、69打点、出塁率.313、OPS.853となっている。


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