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首位タイガースがガーディアンズに逆転勝利 独走の秘訣は切り替え

2025.7.5 16:10 Saturday

【ガーディアンズ1-2タイガース】クリーブランド/プログレッシブフィールド、7月4日(日本時間5日)

 ア・リーグ中地区首位のタイガースは、きょうから同地区4位のガーディアンズのホームに乗り込み、3連戦がスタート。その初戦は接戦の末、タイガースが制した。タイガースは4位ガーディアンズとのゲーム差を13.5まで拡大。一方のガーディアンズは連敗が泥沼の8にまで伸びてしまった。前半戦を前に独走体制に入りつつあるタイガースの強さの秘密は、浮き沈みをものともしない切り替える力かもしれない。

 タイガースは先日のナショナルズとの3連戦では、第2、3戦に連敗を喫して負け越し。しかし、昨季のディビジョン・シリーズ以来の再訪となるプログレッシブフィールドでのライバルとの再戦で、その連敗を引きずることはなかった。「今年は本当に良いプレーができているが、良いシリーズの後はリセットし、悪いシリーズの後もリセットしている」とはAJ・ヒンチ監督。勝って兜の緒を締め、悪い結果の後にも当然切り替える。その意識の徹底によってか、タイガースは今季3連敗以上の連敗を喫していない。

 「負けることもあるが、僕たちは良いマインドセットを持っている。僕たちは毎日変わっていく。(ナショナルズに2連敗したことは)分かっているけど、次の日には必ず勝つために、そして勝つために全力を尽くすんだ」と語ったのは、きょうのヒーローとなった外野手ウェンシール・ペレスだった。ペレスは攻守で悪い流れを断ち切り、試合の趨勢を変えるパフォーマンスを見せた。

 初回、タイガース先発のリース・オルソンは、負傷者リストからの復帰初戦とあっておぼつかない立ち上がり。ホセ・ラミレスに14号先制ソロを献上し、その後もピンチを招いた。二回にも1死二塁からライト前にヒットを浴びてしまい、ガーディアンズに2点目が加わったと思われた。しかし、タイガースのライトを守るペレスが果敢にチャージし、二塁走者を本塁でアウトに。今季のタイガースの選手としては最速となる97.9マイルのバックホームを見せ、ガーディアンズの流れを断ち切った。

 そして三回、1死で打席が回ってきたペレスは、ガーディアンズ先発のスレイド・セッコーニを捉え、同点の7号ソロ。さらに四回にはザック・マッキンストリーにも6号勝ち越しソロが飛び出した。勝ち越したタイガースは、先発のオルソンが4回1/3を1失点と粘ると、2番手タイラー・ホルトンが2回2/3、トミー・ケインリーが0回2/3、最後はウィル・ベストが1回1/3と3投手が無失点リレー。タイガースは虎の子のリードを守り抜き、同地区ライバル相手に大きな逆転勝利を挙げた。

 本職が二塁手のペレスは、2年前から初めて外野手に挑戦。「驚いた。あんなに速い球を投げたことがなかったからね」と、練習以上の成果が出たことに満足気だった。2年目のペレスは、5月下旬の昇格後に定位置を獲得。OPS.881を記録するなどブレイク中で、グレイバー・トーレスとライリー・グリーンのオールスターコンビの間を打つ3番打者に定着しつつある。

 まだ7月上旬にもかかわらず、タイガースは2位ツインズに12.5ゲームの差を付けて首位を独走。破竹の勢いを維持するタイガースの行く手を阻むチームは、まだ現れそうにない。


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