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レンジャーズ・ヒガシオカが猛打で古巣に恩返し 松井は2/3回無失点

2025.7.6 16:05 Sunday

【パドレス4-7レンジャーズ】サンディエゴ/ペトコパーク、7月5日(日本時間6日)

 パドレスとレンジャーズによる3連戦の2戦目は、カイル・ヒガシオカの活躍によってレンジャーズが勝利した。ヒガシオカはパドレス先発のスティーブン・コレックから2本塁打を放つ活躍を見せ、7得点のうち5打点を挙げて打線を牽引。さらに捕手としても先発パトリック・コービンから6回2失点の好投を引き出した。また、パドレスの松井裕樹は2番手として登板し、犠牲フライで1点を与えたものの、2/3回を無失点のピッチングを見せた。

 レンジャーズは初回、ジョシュ・スミスの先頭打者本塁打で1点を先制。二回にはパドレスのジェイク・クロネンワースに2ラン本塁打を浴びて逆転を許したが、すかさず三回にヒガシオカの2ラン本塁打でひっくり返した。そして四回、ジョナ・ハイムとヒガシオカのタイムリーによってレンジャーズは5点目の追加点。六回にもヒガシオカの犠牲フライで突き放し、最終的にパドレスを7‐4で破った。

 2023年に世界一を成し遂げたレンジャーズは、ここ数年は強力打線が持ち味のチームだった。しかし、今季は総得点がMLB25位と想定外の貧打に苦しんでいる。きょうヒガシオカが5打点を記録したことで、今季のレンジャーズで1試合4打点以上を記録した初めての打者となった。

 それでもヒガシオカは「打点は必ずチームメイトの出塁によって生まれる」と謙虚に活躍を振り返った。ヒガシオカは今季からレンジャーズに2年契約で加入。その前年はきょうの対戦相手・パドレスに所属しており、キャリアハイの17本塁打を放つ活躍を見せた。それまで堅実な控え捕手として知られる選手だったが、パドレスに所属した1シーズンの間にキャリアを大きく好転させた。

 「驚きはしない」と語ったのは、昨季ヒガシオカを指導したパドレスのマイク・シルト監督。「彼のプレーは見てきた。クラブハウスではとても好かれ、尊敬されている。彼が向こう側にいるのは辛いね。彼がここにいたのはたった1年だったが、本当に良い絆をたくさん築いてくれた。彼は本当に素晴らしい人間であり、素晴らしい選手だ。彼はここで常に良いパフォーマンスを見せてきた。今夜は彼が私たちを苦しめたね」と、今や敵となったものの、ヒガシオカへの賛辞を惜しまなかった。

 昨季、34歳にして打撃開眼したヒガシオカは、今季は負傷の影響で打撃が低迷。負傷前まではOPS.669とまずまずの数字だったが、復帰後はOPS.508と苦しんでいた。レンジャーズのブルース・ボウチー監督によれば、ヒガシオカは復調のために早出の練習に励んでいるとのこと。その姿を知るだけにボウチー監督も「本当に本当に嬉しかった。本当に素晴らしいプレーだった」ときょうの活躍に目を細めた。

 今のレンジャーズにとって、ヒガシオカのような選手の活躍は欠かせない。レンジャーズの課題の一つが、コリー・シーガーら一部の主軸打者への依存。彼らの脇を固められる打者が出てくるか否かが、打線の復調の鍵を握る。きょうはシーガー、そしてマーカス・セミエンという頼れるベテランコンビこそ無安打だったが、それ以外のスタメン7人に安打が飛び出して7得点。若手のワイアット・ラングフォードが復帰したことで打線の層は厚くなり、借金1ながら逆転でのポストシーズン進出も十分に可能な状況だ。

 また、パドレスの松井裕樹は2番手として六回1死一、三塁のピンチに登板。先頭のヒガシオカに犠牲フライを浴びたものの、後続は外野フライに打ち取った。七回も続投したが、先頭のシーガーに四球を与えたところでお役御免。2/3回を投げて自身に失点はつかなかった。今季の防御率は4.81となっている。


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