オリオールズが救援右腕ブライアン・ベイカーをレイズへ放出
2025.7.11 10:33 Friday
10日(日本時間11日)、オリオールズは今年のドラフト全体37位の指名権とのトレードで救援右腕ブライアン・ベイカーをレイズへ放出したことを発表した。ベイカーは2028年シーズンまで保有できる選手であり、オリオールズとしては放出を急ぐ対象の選手ではなかったはず。しかし、ドラフト直前というタイミングもあり、マイク・エライアスGMは「本当にいい対価を得られた。双方にとっていいトレードになったと思う」と納得のいくオファーが届いたことにより、ベイカーの放出を決断した。
30歳のベイカーはメジャー5年目の今季、ここまで42試合に登板して38回1/3を投げ、3勝2敗2セーブ、防御率3.52、49三振を記録。8日(同9日)のメッツ戦で1死も取れず4失点と炎上したため、防御率が大きく悪化していたが、それまでは2点台中盤をキープしていた。ベイカーはメッツとのダブルヘッダーが始まる前にクラブハウスで荷物をまとめ、多くのチームメイトとハグ。そして、レイズに合流するためにボストンへ向かった。
エライアスGMは、ベイカー放出という決断を下したものの、今夏のトレード・デッドラインで売り手に回ることを明言していない。今回のトレードは、魅力的なオファーが届いたからこそ受けたものであり、オリオールズはまだ今季のポストシーズン進出を諦めたわけではないようだ。エライアスGMは「順位表を見れば、厳しい位置にいることは間違いない。でも、デッドラインまでにできるだけ多くの試合に勝とうとしている。デッドライン以前にもトレードのオファーは届く。それを評価して判断するのがフロントオフィスの仕事だ」と語る。
オリオールズはメッツとのダブルヘッダーに連勝し、今季92試合を消化して42勝50敗。最大18あった借金は8まで減った。過去には92試合消化時点で41勝51敗だったチームがポストシーズンに進んだ例もある(1973年メッツと1984年ロイヤルズ)ため、エライアスGMとしては現時点ですぐにポストシーズン進出を諦める必要はないと考えているのだろう。
5月24日(同25日)のダブルヘッダー第1試合に敗れた時点で借金18となったが、それ以降は26勝16敗(勝率.619)。このペースで勝ち続ければ、トレード・デッドラインまでに借金を4まで減らせる計算となる。ライアン・オハーン、セドリック・マリンズといった主力選手にはトレードの噂が絶えないが、エライアスGMがポストシーズン進出を諦め、主力放出に動くかどうかは、デッドラインまでの残り16試合にかかっている。