伏兵のサヨナラ打でアストロズがレンジャーズを下す 連敗を4で止める
2025.7.13 17:05 Sunday
【アストロズ5×-4レンジャーズ】ヒューストン/ダイキンパーク、7月12日(日本時間13日)
ア・リーグ西地区首位のアストロズと4位レンジャーズによる同地区ライバル対決は、3連戦の2戦目を迎え、アストロズがサヨナラ勝利を収めた。レンジャーズは八、九回に2本の本塁打で同点に追いつき、延長に突入した十一回にも1点を勝ち越した。しかし、アストロズは犠牲フライで同点に追いつき、ザック・ショートのタイムリーで勝ち越し。逆転サヨナラ勝利を挙げ、連敗を4で止めた。
試合はアストロズがフランバー・バルデス、レンジャーズがジェイコブ・デグロムと、好投手同士のマッチアップで始まった。初回、レンジャーズは敵失で出塁した走者が暴投でかえり、1点を先制する。しかし、アストロズもホセ・アルトゥーベの17号ソロですぐさま同点に追いついた。
四回、アストロズはヤイナー・ディアスの13号ソロで1点を勝ち越し。先発のバルデスは六回にコリー・シーガーが放った強烈なピッチャー返しが脚に直撃するアクシデントに見舞われたが、その後連続三振などで無失点で切り抜けた。バルデスは6回を投げて1失点(0自責点)、10三振、無四球と支配的な投球だった。
一方のデグロムも6回を投げて2本のソロ本塁打で2失点したのみで、8三振を奪う力投だった。しかし、2番手ジェイコブ・ウェブがマウリシオ・デュボンに6号ソロを浴び、ビハインドは2点に広がってしまった。
アストロズはセットアッパーのブライアン・アブレイユ、守護神のジョシュ・ヘイダーとつないで逃げ切りを図ったが、レンジャーズ打線が粘りを見せる。八回、アブレイユに対してマーカス・セミエンが11号ソロを放ってまず1点を追い上げ。そして九回2死からカイル・ヒガシオカが起死回生の4号ソロを放ち、試合は4-4の振り出しに戻った。
延長に突入した十一回、レンジャーズはアドリス・ガルシアのタイムリーで1点を勝ち越し。しかしアストロズも粘りを見せ、2四球を選んで満塁のチャンスを作る。そしてクリスチャン・ウォーカーが犠牲フライでまず同点とし、続くザック・ショートがサヨナラのタイムリーを放った。アストロズは連敗を4で止め、一方のレンジャーズは借金完済とはならず、借金が2に増えた。
アストロズが誇るアブレイユとヘイダーのコンビが揃って失点するのは、チームにとっては不測の事態だった。同点の犠牲フライを放ったウォーカーは「彼らは1年間ずっと我々を支えてくれた」と、2人の珍しい失点は逆にチームに火を着けたようだ。
そしてサヨナラ打を放ったショートについて、5番手として3勝目を挙げたベネット・ソーサは「ザック・ショートが大好きなんだ。あのヒット、彼は本当に一生懸命だった。彼はこのチームを象徴するような選手だ」と褒めちぎった。アストロズはチームを牽引していた正ショートのジェレミー・ペーニャが負傷した穴埋めのため、ユーティリティのショートが3Aから昇格した。ショートはここまで出塁率.350、OPS.739と健闘を見せている。
オフにはカイル・タッカーとアレックス・ブレグマンが退団し、アストロズからはかつてのスター軍団の面影は薄れた。しかし、ショートのような脇役の活躍が、今季も地区首位を走るチームの原動力となっている。