22歳カミネロが本塁打ダービーで準優勝 本塁打キャッチの珍事も
2025.7.15 14:27 Tuesday
レイズの三塁手ジュニア・カミネロは、14日(日本時間15日)にトゥルーイスト・パークで行われたTモバイル・ホームラン・ダービーの決勝ラウンドで、自分からホームランを「奪った」少年について尋ねられると笑みがこぼれた。「こういうことは起こるものだ。彼も楽しんでいた。自分が楽しいと思ったことをやっていて、それでよかったんだ」とカミネロは通訳を介して語った。
22歳のカミネロは、ホームランダービーの史上最年少優勝をかけて戦っていた。ファーストラウンドでは3分間とボーナスタイムの間に21本塁打を放って、余裕を持って準決勝ラウンドに進出。準決勝ラウンドではわずか57秒で8本塁打を放ち、あっさりと決勝ラウンド進出を決めた。
そして、決勝の舞台で相見えたのは、今季38本塁打を放っているカル・ローリー(マリナーズ)だった。先攻のローリーは18本のアーチをかけ、いよいよ後攻のカミネロが登場。ここで珍事が起きた。
カミネロは最初の8スイングで5本塁打を量産し、ローリーを順調に追撃。しかし、9スイング目の弾丸ライナーの打球がレフトフェンスの低い部分を目掛けて飛ぶと、なんとボールボーイとして外野に入っていた少年がこれをキャッチしてしまった。打球は完全にフェンスを越えており、審判はすぐにこれをホームランとしてカウントすると明言した。カミネロにとっても、そして思わぬファインプレーをしてしまった少年にとっても、このホームランキャッチは面白い余談となった。
結局、カミネロは序盤の好調を維持できず、18対15でローリーに敗北。史上最年少での優勝は成し遂げられなかった。
一方で、100を超える本塁打が飛び交ったこの日、唯一守備でハイライトを見せた少年は、早くも身元が判明。ブレーブスで公式スコアラーを務める父を持つ、17歳のサム・ムスターラーさんがその人だった。ムスターラーさんは「フェンスのどこに自分がいたのか、よく分かっていなかったんです。フェンスが少し高かったと思っていました。それで、手を伸ばして掴んだんです」と、「ジ・アスレチック」の取材に答えている。
実はホームランダービーでのホームランキャッチは、1985年にも前例がある。殿堂入り選手ライン・サンドバーグが放った本塁打を、高校を卒業したばかりの青年が見事にホームランキャッチしてしまった。その時は今回とは異なり、サンドバーグの本塁打数は1本減る結果になってしまったという。