ロイヤルズがパイレーツとのトレードでアダム・フレイジャーを獲得
2025.7.17 09:32 Thursday
16日(日本時間17日)、ロイヤルズはキャム・デバニーとのトレードでパイレーツからアダム・フレイジャーを獲得したことを発表した。レギュラーとしての獲得ではなく、ベンチに経験豊富なベテランを加えたいという狙いがあるようだ。フレイジャーは昨季ロイヤルズで104試合に出場しており、半年ぶりの古巣復帰となる。
ロイヤルズのJ・J・ピコーロGMは「われわれは常に、フレイジャーのことを素晴らしい選手だと思っていた。彼に対して大きなリスペクトを持っており、彼を補強ターゲットに挙げるのは簡単なことだった。今、われわれには選手層の厚さが不足している。すべてのエリアで補強が必要だが、選手層の厚さも重要なんだ」とコメント。33歳のフレイジャーは今季パイレーツで78試合に出場して打率.255、OPS.654にとどまっており、攻撃面の大きなアップグレードにはならない。しかし、2022年から3年連続で異なるチームでポストシーズンに出場するなど豊富な経験を持つベテランがチームに不可欠な存在であると判断した。
今季のロイヤルズはMJ・メレンデスをマイナーに落とし、ハンター・レンフローを戦力外としたことで、メジャー経験の少ない若手選手の出場機会が多くなっていた。もちろん、こうした選手たちにチャンスを与えることも重要だが、逆転でのポストシーズン進出を目指すためにはベテランの力が必要。「控え選手には経験が不足している。どんな役割もこなせるベテランが必要だったんだ。フレイジャーはその条件に合致する存在だ」とピコーロGMは昨年ポストシーズン進出に貢献し、ロイヤルズの選手からも愛されていたフレイジャーを呼び戻すことを決めた。
また、オールスター・ゲームの翌日というタイミングでロイヤルズがフレイジャー獲得に動いたのは、少なくとも現時点ではまだポストシーズン進出を諦めていない証と言えるだろう。47勝50敗でアメリカン・リーグ中地区3位のロイヤルズ。トレード・デッドラインまでの残り2週間で巻き返すことができれば、本格的に「買い手」としてトレード市場に参入することになりそうだ。
パイレーツへ移籍するデバニーは今月メジャー昇格を果たしたばかりの28歳の内野手。まだメジャーでの出場機会はなく、今季マイナー3Aでは69試合に出場して打率.272、18本塁打、55打点、OPS.931をマークしている。