新人王候補のアスレチックス・ウィルソンが左前腕の骨折でIL入り
2025.7.30 09:41 Wednesday
今季のアメリカン・リーグはジャック・ウィルソン、ニック・カーツというアスレチックスの2選手による新人王争いが繰り広げられていたが、開幕から高打率をキープしてきた安打製造機が戦列を離れることになった。29日(日本時間30日)、アスレチックスはウィルソンが左前腕の骨折で負傷者リスト入りしたことを発表。カーツが猛打を見せる中、新人王争いでも後退することになった。
ウィルソンは8日(同9日)のブレーブス戦で左手に死球を受けた。X線検査の結果は陰性(骨折なし)で「打撲」と診断され、3試合欠場したあとに復帰。後半戦も7試合に出場したが、うち5試合は無安打に終わり、25日(同26日)のアストロズ戦に出場したのを最後に欠場が続いていた。
メジャー2年目の今季は開幕からコンスタントに安打を積み重ね、94試合に出場して打率.312、10本塁打、45打点、5盗塁、OPS.793の好成績をマーク。一時はアーロン・ジャッジ(ヤンキース)と首位打者争いを繰り広げ、新人王の有力候補に挙げられていた。しかし、死球を受けたあとの9試合は38打数4安打、打率.105と急降下。新人王争いでも「カーツに抜かれた」との見方が優勢となっていた。
ウィルソンが長期離脱するのは今回が初めてではなく、メジャーデビューした昨季も左ハムストリング痛による負傷者リスト入りを経験している。このときは1カ月以上の戦線離脱を強いられ、今季も右ハムストリングの痛みで4試合を欠場した時期があった。
ウィルソンの離脱はアスレチックスにとって大きな痛手となる。ウィルソンの代わりになるような遊撃手はチーム内に見当たらないからだ。ユーティリティ・プレーヤーのマックス・シューマンの出場機会が大幅に増加することが予想されているほか、控えの内野手としてダレル・ヘルネイズが今季メジャー初昇格を果たしている。