フィリーズがデュラン獲得 トップ・プロスペクト2選手とのトレード
2025.7.31 10:34 Thursday
30日(日本時間31日)、フィリーズはツインズの剛腕ヨアン・デュランの獲得に成功した。あと2年半保有できるデュランの獲得に要した対価は大きく、MLBパイプラインのプロスペクト・ランキング全体トップ100にランクインしていた2選手(ミック・エイベルとエデュアルド・タイト)を放出。とはいえ、平均100マイル超の剛球を持つ右腕の加入はフィリーズのブルペンを劇的にグレードアップさせることになるだろう。
デュランはメジャー4年目の今季、ここまで49試合に登板して6勝4敗16セーブ、1ホールド、防御率2.01、53三振の好成績をマーク。フォーシームの平均球速は100.2マイルに達し、この剛速球以外にスプリッター(スプリンカー)、ナックルカーブ、スイーパーを操る。高い三振奪取能力を誇るだけでなく、ゴロの打球を量産するため、被本塁打が少ないのが特徴だ。
今季のフィリーズはジェフ・ホフマンとカルロス・エステベスが抜けたブルペンにジョーダン・ロマノとジョー・ロスを補強したが、両者とも期待外れ。さらにホセ・アルバラードが薬物規定違反で80試合の出場停止処分を受け、ポストシーズンにも出場できない。こうしたチーム事情もあり、ブルペンが最大の補強ポイントとなっていたが、先日のデービッド・ロバートソンに続き、デュランの獲得にも成功。デーブ・ドンブロウスキー編成本部長はブルペンの補強が完了したことを明言した。
しかし、デュラン獲得に要した対価は小さくなかった。エイベルはメジャー全体92位の評価を受けている有望株右腕で、今年5月にメジャーデビュー。ここまで6試合に先発して2勝2敗、防御率5.04と苦戦しているが、マイナー3Aでは13先発で7勝2敗、防御率2.31の好成績を残している。
タイトはメジャー全体56位の評価を受けている攻撃型捕手で、今季はマイナー1Aと1A+で合計82試合に出場して打率.255、11本塁打、57打点、OPS.753を記録。まだ攻守とも発展途上で、今後の成長が期待される。
なお、ポストシーズンでは先発ローテを4人で回すことができるため、ポストシーズンに出場できないアルバラードの代役として、左腕ヘスス・ルザードをブルペンに回すプランが浮上しているようだ。ブルペンの補強に成功したフィリーズはトレード期限に向けて、打線の強化に着手するとみられる。