ヤンキースがベドナー、ドバルら4選手を獲得 球界屈指のブルペンが完成
2025.8.1 10:28 Friday
31日(日本時間8月1日)、ヤンキースは救援右腕デービッド・ベドナー、カミロ・ドバル、ジェイク・バード、そしてユーティリティのホセ・カバイェロを獲得。トレード市場では既にライアン・マクマーンらを獲得していた中、デッドライン当日も精力的に動き、球界屈指のブルペンを完成させた。
ヤンキースはパイレーツとジャイアンツからそれぞれ守護神を獲得した。現在30歳のべドナーは今季パイレーツで42試合に登板し、失敗なしの17セーブ、防御率2.37をマーク。現在28歳のドバルは今季ジャイアンツで47試合に登板し、15セーブ、防御率3.09を記録していた。共に不振に陥った昨季を乗り越え、守護神として復活のシーズンを送っていた。
さらにロッキーズからは救援右腕ジェイク・バードを獲得した。現在29歳のバードは、通算防御率が4.57、今季も4.73と表面上の成績は優秀ではない。ただ、サイドに近い腕の角度から投じるスイーパーとカーブに磨きがかかり、今季は奪三振力が向上した。
そして注目すべきは、獲得した3人の救援投手は全員が来季以降も契約を残す選手だということだ。ベドナーは1年半、ドバルは2年半、バードは3年半の保有期間を残しており、来季以降のブルペンの見通しも非常に明るくなった。
一方、野手陣には昨季の盗塁王・カバイェロをレイズから獲得した。トレード発表時、レイズはヤンキースとまさに試合を戦っている最中であり、反対側のダグアウトへわたることとなった。これまでのトレードでもアメッド・ロサリオ、オースティン・スレイターらプラトーン/ベンチプレイヤーを獲得してきたのに引き続き、便利屋タイプのカバイェロを加え、選手層に厚みをもたらした。カバイェロもまた4年半の保有期間を残している。
ヤンキースはこの4選手を獲得するため、10人の若手を放出した。「MLBパイプライン」が発表する球団の有望株ランキング・トップ30に入っていた有望株の中からは、捕手ラファエル・フローレス(8位・パイレーツへ移籍)、二塁手ロック・リッジオ(10位・ロッキーズへ移籍)、捕手/一塁手エドグリーン・ペレス(14位・パイレーツへ移籍)、右腕トリスタン・ビアーリング(19位・ジャイアンツへ移籍)、捕手ヘスス・ロドリゲス(25位・ジャイアンツへ移籍)、左腕ベン・シールズ(28位・ロッキーズへ移籍)らが放出された。
今トレード市場におけるヤンキースの評価は高いだろう。売り手市場の様相を呈した今夏のトレード市場において、対価が高くなりやすい保有期間が長い選手を狙いながらも、球団にとって重要な有望株には手を付けずに補強に成功。選手層はデッドライン前とは見違えるほどに厚みを増し、ア・リーグ東地区首位のブルージェイズを追い上げ、リーグ連覇を狙える体勢が整った。