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パドレスが22選手を動かす大補強 弱点の打線をアップグレード

2025.8.1 11:40 Friday

 31日(日本時間8月1日)、パドレスはアスレチックスから剛腕メイソン・ミラーらを獲得したトレードに続き、オリオールズから一塁手ライアン・オハーン、外野手ラモン・ローレアーノを、ロイヤルズから捕手フレディ・ファーミンを、ブルージェイズからは内野手ウィル・ワグナーを、ブルワーズから先発左腕ネスター・コルテスを獲得。この日だけで22選手が絡む5件のトレードを成立させ、悲願の世界一に向けて戦力を整えた。

 超有望株レオ・デブリースらを放出して、剛腕メイソン・ミラーらを獲得した衝撃のトレードに続き、パドレスは2対6の大型トレードを成立させた。このトレードにより、パドレスはレフトとDHの穴を埋めることに成功し、弱点だった打線は強みへと変貌するかもしれない。

 現在32歳のオハーンは今季打率.283、OPS.837、13本塁打をマークし、オールスターでは先発一塁手に選出された。新天地ではDHに入ることが予想され、DHのOPSがMLB28位の.597と低迷していたパドレスにとっては、念願の強打者獲得となる。

 現在31歳のローレアーノは数年に及ぶ打撃不振を脱却し、キャリアハイの打撃成績を残している。82試合に出場した今季は打率.290、OPS.884、15本塁打と打撃好調で、守備でも持ち味の強肩を生かして好成績をマーク。レフトはチームの明確な穴であり、MLB28位のOPS.613と不振を極めていた。ローレアーノの加入は大きなアップグレードとなるはずだ。

 さらに、これもOPS.597(MLB27位)とチームの足を引っ張っていた捕手にも、ファーミンを補強した。現在30歳のファーミンは今季打率.255、OPS.648、3本塁打を記録。堅実な守備力が持ち味で、ブロッキング・フレーミング・盗塁阻止のすべてで平均以上の成績を残している。さらにファーミンは2029年まで4年半の保有期間を残す点も魅力的だ。

 そして、選手層強化のため、ブルージェイズからワグナーも獲得した。殿堂入りの名守護神の息子としても知られるワグナーは昨季メジャーデビューを飾り、打率.305、OPS.788と好成績を記録。今季は打率.237、OPS.634とトーンダウンしたが、マイナーでは好調を維持している。また、一塁、二塁、三塁を守れる汎用性の高さも武器の一つだ。

 パドレスは弱点をピンポイントで埋めるこの4人の獲得のため、対価を惜しまなかった。「MLBパイプライン」が発表する球団の有望株ランキング・トップ30に入っていた有望株の中から、右腕ベイトマン(4位)、内野手ハイタワー(6位)、右腕ネイバーズ(12位)、ユーティリティのフィゲロア(29位)をオリオールズへ、そして捕手バレンズエラをブルージェイズへ放出。加えて、ファーミン獲得のために、今季14先発で防御率4.18を記録していた右腕コレック、11登板で防御率2.78を記録していた右腕バーガート(7位)をロイヤルズへ送った。

 さらに、貴重な若手先発2人を失って先発層が薄くなったと見るや、ブルワーズから先発左腕のコルテスを獲得した。コルテスの見返りには、ローレアーノらの加入で立場がなくなった外野手ブランドン・ロックリッジを送り、金銭とマイナーリーガーのホルヘ・キンタナも獲得している。

 今夏もパドレスとAJ・プレラーGMは怒涛のトレード攻勢で、夏の主役に躍り出た。宿敵・ドジャースには3ゲーム差の2位に着けており、残り2ヵ月で逆転地区優勝を目指す。


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