サンチェスが8回無失点の快投 フィリーズがタイガースに完封勝利
2025.8.4 11:29 Monday
【フィリーズ2-0タイガース】フィラデルフィア/シチズンズバンクパーク、8月3日(日本時間4日)
「サンデーナイト・ベースボール」で、タイガースとフィリーズの強豪同士が激突。息詰まる投手戦は、先発クリストファー・サンチェスが8回まで無失点で投げ抜いたフィリーズに軍配が上がった。タイガースとの3連戦を1勝2敗で勝ち越したフィリーズは、ナ・リーグ東地区2位のメッツに0.5ゲーム差の首位に浮上した。
二回、フィリーズはタイガース先発のチャーリー・モートンから無死二、三塁のチャンスを作り、内野ゴロの間に1点を先制する。その後、2死三塁となり、ブライソン・ストットが左中間へ大飛球を放ったが、ここはタイガースのレフトのグリーンがダイビングで好捕し、失点を防いだ。
その後はモートンは危なげない投球を見せ、フィリーズ先発のサンチェスと息詰まる投手戦を展開。大ベテランのモートンは今季はここまで防御率5.42と不振に陥っていたが、トレードデッドラインでオリオールズから加入し、タイガースのローテーションに組み込まれた。
この日、移籍後初登板を迎えたモートンは、ア・リーグ最高勝率のタイガースが防御率5点台の41歳を獲得した理由を証明してみせた。強力フィリーズ打線を相手に6回をわずか1失点、6三振、1四球と素晴らしい内容でクオリティスタートを記録。この日は4シームの割合を43%(シーズン通して29%)に増やしたことが奏功した。さらに代名詞のカーブとのコンビネーションで15度の空振りを量産し、カーブでは多くの弱い当たりを誘った。
一方のサンチェスも持ち味を存分に発揮し、タイガース打線を翻弄。リーグ有数の決め球であるチェンジアップが冴え渡り、六回まで得点圏に走者が進んだのは1度のみだった。
0-1とリードされたタイガースは七回、ついにサンチェス攻略の糸口をつかむ。先頭のジョーンズ、トーケルソンが連打で出塁し、進塁打で1死二、三塁のチャンスを演出。続くイバニェスの放った当たりはサードの正面を突き、三塁手ソーサが落ち着いて本塁でフォースアウトに。その後、サンチェスは四球を与えて満塁としたが、ここもチェンジアップを引っ掛けさせて内野ゴロに打ち取り無失点。そして八回も11球で三者凡退に抑えた。
八回、フィリーズはカイル・シュワーバーが左中間に特大の38号ソロを放ち、2-0と貴重な追加点をもたらした。シュワーバーはこれで大谷翔平(ドジャース)と並び、再びナ・リーグ本塁打ランキングのトップタイに浮上した。
サンチェスは八回までで84球しか投げておらず、マダックスへの期待も高まった。しかし、フィリーズは守護神ヨアン・デュランを投入し、デュランはわずか12球でクロージング。2投手合わせて96球の「コンバイン・マダックス」でフィリーズはタイガースを完封し、サンデーナイトの好勝負を制した。