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イチロー氏の51番がマリナーズの永久欠番に セレモニーが開催

2025.8.10 15:02 Sunday

 9日(日本時間10日)、マリナーズは本拠地T-モバイルパークで行われるレイズ戦の前に先駆け、イチロー氏(51)の永久欠番制定セレモニーを執り行った。同球団の会長付特別補佐兼インストラクターを務めるイチロー氏は、今年1月にアジア人選手として初めて米野球殿堂に選出。そして、同氏が現役時代にキャリアの大半を過ごしたマリナーズはこの日、同氏の51番を永久欠番とした。

 元チームメートで米野球殿堂入りの名選手ケン・グリフィーJr.氏は、セレモニーの冒頭で「殿堂入りと永久欠番おめでとう。やっとだね。何でそんなに時間がかかったんだい? 僕はもう5年目だよ?」とイチロー氏に語りかけ、笑いを誘った。現役時代はチームメートとして戦ったマリナーズのダン・ウィルソン監督は「イチローにとって、今日は信じられないような日だ。背番号が永久欠番になるなんて、本当に栄誉なことだ」と語った。

 そしてイチロー氏本人も同じ気持ちだった。イチロー氏は7月にクーパーズタウンで行われた殿堂入り記念式典に続き、今回もシアトルのファンの前で英語でスピーチを行い、「シアトル・マリナーズの一員であったことを本当に誇りに思う」と語った。これはグリフィーJr.氏が2016年に本人の殿堂入りスピーチで語った言葉のオマージュだ。

 グリフィーJr.氏と同様、イチローもキャリアの後半はマリナーズから他球団に移籍し、そして引退前の2年間マリナーズへと復帰した。イチロー氏は「彼(グリフィーJr.)と同じように、私も家を出てから、家に勝る場所は本当にないことに気づいた」と語り、シアトルへの愛着について語った。

 イチロー氏の「51番」は左中間にグリフィーJr.氏の24番、エドガー・マルティネス氏の11番とともにT-モバイルパークに永遠に掲げ続けられるだろう。そして、イチロー氏の「51番」の隣はすぐに埋まることになるはずだ。イチロー氏がオリックス・ブルーウェーブに入団して最初に割り当てられたとき、何の意味も持たなかった51番という背番号は、彼がマリナーズに入団してその背番号を着けるときには、既に大きな意味を持つ背番号だった。

 イチロー氏は、この日の20分間のスピーチの大部分を、マリナーズの球団殿堂入りメンバーとともに式典を見守った“もう一人の背番号51”、ランディ・ジョンソン氏に向けて語った。「シアトルで51番と言ったとき、それは1989年から1998年にかけてそのユニフォームを着て数々の偉業を成し遂げたランディ・ジョンソンの番号だ。2001年にここに来たとき、ランディの同意がなければ絶対にその番号を着ることはできなかった。彼は快くそれを許可してくれた」とイチロー氏は語り、ジョンソン氏へ感謝を伝えた。

 そしてイチロー氏は「今日の式典に出席してくれたランディに感謝する。彼の来シーズンに出席できることは、私にとって大きな名誉だ」と語った。マリナーズは来季、背番号51を再び永久欠番とする。「51番」は、シアトルでサイ・ヤング賞を獲得するなど偉大なキャリアを送ったジョンソン氏の背番号として、来季に永久欠番として再び讃えられる。

 さらに来季には、イチロー氏の銅像が球場の外に設置される予定であることも発表された。球場の外に銅像が設置されているのは、米野球殿堂入りしたグリフィーJr.氏とマルティネス氏のみだ。

 このイチロー氏の永久欠番セレモニーの様子を、マリナーズとレイズの選手はダグアウトにぎっしりと詰めかけて見守った。ワシントン州ピュアラップ出身のレイズの先発投手ドリュー・ラスムセンは「彼のプレーを観ることができて本当に嬉しかった。彼は子供の頃のヒーローだった。ここに来て、彼がマリナーズの偉大な選手として永遠に記憶されるのを目の当たりにできたのは、本当に素晴らしい経験の一つだ」と語った。


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