ストーリーの走攻守にわたる活躍でRソックス勝利 吉田は先制の2点タイムリー
2025.8.17 09:12 Sunday
【レッドソックス7-5マーリンズ】ボストン/フェンウェイパーク、8月16日(日本時間17日)
レッドソックスは過去3年間、ホームゲームで苦戦してきたことで知られているが、今季はホームゲームに最も強いチームの1つとなっている。なぜレッドソックスはホームで勝てるようになったのか。人々はその理由を探し求めているが、深く考えすぎているのかもしれない。
レッドソックスが本拠地フェンウェイパークで勝てるようになった理由。それを見つけるためには「4番・遊撃」を務めている選手を見てみるのがいいだろう。
トレバー・ストーリーはレッドソックス移籍4年目の今季、初めて健康なシーズンを過ごしている。それが個人としても、チームとしても、いい結果につながっていることは間違いない。
ストーリーは15日(同16日)に行われたマーリンズ3連戦の初戦でチームを勝利に導くサヨナラタイムリーを放った。そして第2戦でも走攻守にわたる活躍を見せ、7-5で勝利する立役者となったのだ。
二回、ストーリーはオットー・ロペスが放った三遊間方向へのゴロを好捕し、一塁へ華麗なジャンピングスロー。ヒットを阻止し、先発のブライアン・ベヨを助けた。
三回には体勢を崩されながらもレフト方向へフライを打ち上げ、フェンウェイパーク名物のグリーンモンスターに置かれている、名投手ルイス・ティアントを称える看板に直撃する19号3ラン。決して会心の当たりではなかったものの、ストーリーが「いい流れ」に乗っていることを象徴するような打球だった。
ストーリーの19号アーチはメジャー30球場のうち3球場でしかホームランにならない当たりだった。フェンウェイパークのほかには、ヒューストンのダイキンパークとトロントのロジャースセンターだけだ。
骨折や手術など、2022~24年には様々な逆境に直面したストーリー。重要なヒットや好プレーよりも苦しい時期のほうが多かったが、それを乗り越えたストーリーはこうした「ラッキーな本塁打」を1~2本得るのに値すると言えるのかもしれない。
ストーリーの活躍は打撃と守備だけにとどまらない。機動力でもチームに貢献しており、初回にサードへの内野安打で出塁した際、今季22個目の盗塁に成功。吉田正尚の先制2点タイムリーを呼び込んだ。ストーリーは今季まだ盗塁失敗が1度もなく、22盗塁連続成功は少なくとも1920年以降では球団最長記録となっている。
ストーリーが1試合3打点以上を記録したのは今季13度目で、これはチーム最多。また、3ラン本塁打は今季7本目となり、ジュニア・カミネロ(レイズ)、鈴木誠也(カブス)、ピート・アロンソ(メッツ)と並んでメジャー最多である。
ストーリーが牽引するレッドソックスは、7月7日以降にホームで16勝2敗、6月30日以降に同18勝3敗、6月4日以降に同25勝6敗を記録。今季ホームでは41勝22敗と強さを発揮しており、アメリカン・リーグではブルージェイズに次ぐ好成績となっている。