不振のメッツ・千賀が3Aに降格 再調整でポストシーズンの復帰目指す
2025.9.6 14:38 Saturday
メッツは不振の千賀滉大を3Aに降格させた。スプリングトレーニング時点ではエースとして期待されていた千賀に対して、非情な決断を下した。
千賀は少なくとも9月20日まではMLBに復帰する資格がなく、そこまで3Aで調整する予定だ。球団はポストシーズンで千賀が貢献できるかどうかより的確に判断できると考えている。
「彼はチームにとって正しいことをしたいと思っており、ここでプレーオフ進出に貢献できると信じていると思う。彼はプレーオフ進出を強く望んでいる。そして、私たち全員が、彼にとってその実現に向けた最良の方法は、一歩引いて、よりコントロールされた環境で必要なことに取り組み、そこから前進することだと認識した」とデービッド・スターンズ球団運営部長は降格の理由を語った。
メッツが千賀を降格させるには、右腕投手の承認が必要だった。これは、千賀が2022年12月に日本からメッツに移籍した際に署名した5年総額7500万ドルの契約条項に盛り込まれていた。スターンズとカルロス・メンドーサ監督によると、千賀は当初からこの条件に同意していたという。「この件についてコウダイと話し合っていくうちに、我々双方の観点から、これがチームと選手にとって正しい選択だということがはっきりしたと思う」とスターンズは語った。
2023年のルーキーイヤーにオールスターに選出された32歳の千賀は、昨季は負傷に苦しんだ。しかし、今季の前半戦は本領を発揮し、最初の13試合で7勝3敗、防御率1.47。しかし、右ハムストリングを痛め、最終的に1ヵ月間欠場した。それを境に不振に陥り、直近8試合では、0勝、防御率6.56となっていた。
メッツの関係者は、千賀の脚の怪我が、投球フォームの他の部分で過剰な補正を強いる原因になった可能性があると考えている。投球メカニクスに細心の注意を払っている千賀は、運動連鎖の一部に違和感を覚えると認めている。昨夏、彼は左ふくらはぎの怪我からの復帰が遅れた理由として、投球メカニクスを何度も挙げていた。今回は、ペナントレースの真っ只中で千賀に解決策を探らせるのではなく、メッツは3Aシラキュースというリスクの低い環境で解決策を見つけてほしいと考えている。計画では、千賀は今後1週間で数回のブルペン投球を行い、その後2回先発登板する。すべてが順調に進めば、終盤に1、2回先発登板できる見込みだ。
「彼を注意深く見守るつもりだ。彼はチームにとって重要な存在だから、しっかり見極めなければならない」とカルロス・メンドーサ監督は語った。