ジャイアンツの有望株エルドリッジが昇格 PS進出へ切り札投入
2025.9.16 08:41 Tuesday
ドミニク・スミスが右ハムストリングを痛めてレギュラーシーズンの残り試合を欠場する見込みのため、ジャイアンツは逆転でのポストシーズン進出に向け、球団ナンバーワン有望株である左打ちの一塁手のメジャー昇格を決めた。
15日(日本時間16日)、ジャイアンツは有望株ブライス・エルドリッジのメジャー昇格を発表。ダイヤモンドバックス戦に「5番・DH」でスタメン起用されている。なお、エルドリッジのメジャー昇格については、地元紙「サンフランシスコ・クロニクル」のスーザン・スラッサー記者が第一報を伝えた。
スミスが欠場中のため、エルドリッジは一塁手またはDHで起用するオプションの1つとなる。20歳でのメジャーデビューは、ジャイアンツの野手では1981年のジェフ・ランサム以来の年少記録だ。投手も含めると、2010年にマディソン・バムガーナーが同じく20歳でメジャーデビューを果たしている。
身長201センチのスラッガーは、今季マイナー2Aのリッチモンドでスタートし、6月上旬には3Aのサクラメントに昇格。3Aでは66試合に出場し、打率.249、18本塁打、63打点、OPS.836をマークした。2Aでの34試合でも7本塁打を放っており、今季マイナー合計で25本塁打を記録している。
エルドリッジは2023年のドラフト全体16位指名を受けてプロ入りしたあと、二刀流選手として育成されることを希望していたが、最終的には昨季、野手(一塁手)に専念することを決めた。守備の評価は打撃ほど高くないものの、ジャイアンツは球団のインストラクターを務めるウィル・クラークやJ・T・スノーによる指導を受け、エルドリッジが守備面でも大きな進歩を遂げたと考えている。
エルドリッジはすさまじいパワーで知られる一方、試合では空振りの多さが目立っており、3Aでの286打席で88三振を喫している(三振率30.7%)。なお、ジャイアンツはエルドリッジのメジャー昇格に伴い、外野手のルイス・マトスを3Aに降格させ、ユーティリティ・プレーヤーのブレット・ワイズリーをDFAとした。
ジャイアンツ(75勝74敗)は現在、ナショナル・リーグのワイルドカード争いにおいて、3位のメッツに1.5ゲーム差をつけられている。レギュラーシーズンは残り13試合。ただし、ジャイアンツはメッツとの直接対決に負け越しているため、実質的には2.5ゲーム差がついている状況だ。球団ナンバーワン有望株という「切り札」の投入は、ジャイアンツの逆転劇を後押しすることになるだろうか。