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カブス4連勝 2020年以来5年ぶりとなるポストシーズン進出が決定

2025.9.18 09:10 Thursday

【パイレーツ4-8カブス】ピッツバーグ/PNCパーク、9月17日(日本時間18日)

 体調不良による欠場が続いていたカブスの鈴木誠也は、敵地でのパイレーツ3連戦の最終戦に「5番・右翼」でスタメン出場。6試合ぶりの出場で3打数ノーヒット(1死球)に終わり、途中交代したが、チームは8-4でパイレーツに勝利し、3連戦をスイープした。連勝を4に伸ばしたカブスはポストシーズン進出が決定。2020年以来5年ぶり、短縮シーズンを除くと2018年以来7年ぶりとなった。

 カブスは地区優勝した2017年以降、ポストシーズン進出決定をしっかりと祝ったことがなかった。

 新型コロナウイルスのパンデミックの影響で短縮シーズンとなった2020年は、地区優勝を果たしたものの、ハイタッチやグータッチ程度のお祝いにとどめた。その2年前、2018年にポストシーズン進出を決めたときは、まだ地区優勝の可能性を残していたため、ワイルドカード獲得を祝うことはなかった。しかし、17日(同18日)のパイレーツ戦に8-4で勝利し、5年ぶりとなるポストシーズン進出を決めたカブスは、歓喜の瞬間を存分に味わった。

 ピート・クロウ=アームストロングは「このメンバーと一緒にお祝いできるのは最高だ。シカゴ・カブスの一員でいられることが本当に嬉しい。何より、このメンバーと一緒にお祝いできるのが本当に嬉しいんだ」と初めてのシャンパンファイトを満喫した。

 試合後、選手たちはクラブハウスに向かう途中で靴を洗濯物入れに放り込んだ。その直後、カオスが始まり、防水シートが張られたビジターのクラブハウス内にはシャンパンが飛び散った。

 球団史上4度目のワールドシリーズ制覇に向けて、まだ目指すべき目標が残っていることを理解しつつも、クレイグ・カウンセル監督はチームが多くの目標のうち、最初の目標を達成したことの重要性を強調した。

「お互いにシャンパンをかけ合ってお祝いするなんて、普通の仕事ではなかなかできない。そういう機会はないからね。だから、その機会を活かし、お互いに全力で楽しんで、お祝いすればいいんだ」と指揮官自身も楽しそうだった。

 先発左腕のマシュー・ボイドは「2月から最初のシャンパンファイトのことをずっと考えてきたんだ。そして、これは最終的に目指す場所への最初のステップに過ぎない」と歓喜の瞬間を楽しみつつ、次の戦いを見据えた。

「まだ終わりじゃない。まだ達成すべきミッションがたくさんあり、多くのステップが残っている。僕たちはみんな、それを理解しているよ。でも、お祝いの機会は大切にしたいし、これまでの長い道のりを振り返る機会にしたい。特別な1年だったから、その喜びを味わいたいんだ」とボイドは付け加えた。

 カブスの長い道のりは、2月中旬にアリゾナ州メサにある春季キャンプ施設でスタートしたが、カウンセル監督は「東京ドームでの開幕シリーズこそがチームをまとめるきっかけになった」と語る。

「関係者全員にとって素晴らしい瞬間だ。この場所に辿り着くまでに、多くの人々が関わっているということを忘れてはいけない」と指揮官は言う。

 カウンセル監督は「ファンのみなさんに10月の野球を体験させてあげたかったし、その一部となり、チームとともに旅をする経験をさせてあげたかった。本当に楽しいからね。こういう瞬間が訪れたとき、いつもそういう人々のことを思い出すんだ。一生懸命働いている人々、ナイトゲームなのに正午に球場へ来てくれる人々、そして、毎日リグレーフィールドに足を運んでくれる人々。そういう人たちに10月の最高の野球を楽しんでもらいたい」とファンへの思いを口にした。

 ニコ・ホーナーはシャンパンファイトが行われている部屋中を見回し、特別なシーズンを手助けした全員とアイコンタクトを取りながら、「最高だ」と語った。その中には、チーム最古参であり、ポストシーズン進出決定のウイニングボールを捕ったイアン・ハップも含まれていた。

「僕たちは2020年にポストシーズンに進出したけれど、162試合という長いシーズンの終盤でポストシーズン進出を決めるのは全く違う」とホーナー。「野球というのは粘り強さと友情のスポーツなんだ。こうしてお祝いできるのは、本当に特別なこと。もちろん、これが最終的なゴールというわけではないけれど、それでも大きな節目であることに変わりはない」と達成感を滲ませた。

 パイレーツ3連戦の最終戦、カブスは初回にハップとモイゼス・バレステロスの連続アーチなどで一挙4点を先制。ところが、先発のボイドが直後にジョーイ・バートの3号3ランで1点差に迫られ、二回には押し出し四球を与えて同点に追いつかれた。

 しかし、カブスは六回先頭のダンズビー・スワンソンが相手のエラーで出塁したところからチャンスが広がり、マイケル・ブッシュの犠牲フライで勝ち越しに成功。ホーナーがヒットで続くと、ハップとジャスティン・ターナーに連続タイムリーが飛び出し、7-3とリードを広げた。カブスのリリーフ陣は、ポーター・ホッジ、アーロン・シバーリ、ドリュー・ポメランツ、テイラー・ロジャースが合計6イニングを無失点に抑える好投。八回にターナーがダメ押しのタイムリーを放ち、8-4で勝利した。

 レギュラーシーズンは残り10試合。試合終了時点で首位ブルワーズとは4.5ゲーム差だが、もし162試合を消化した時点で同率だった場合、直接対決で勝ち越しているカブスが地区優勝となる。まだそのチャンスは残されており、カブスにとっては大切な試合が続く。

「シカゴに戻ってファンのみなさんに会い、彼らのために試合に勝ち続けるのが楽しみだよ」とクロウ=アームストロングはポストシーズン進出決定後も勝利を目指して戦い続けることを誓った。


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